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受講生インタビュー

移住先の軽井沢でPRを強みに人の輪と事業が広がる 循環型社会実現の夢に向けて前進―八島朱里さん

八島朱里さん

OJT式PR塾の受講生・八島朱里さんは、1年半前に軽井沢に移住し、東京の企業のPR担当者としてリモートワークをしながら、副業でも地域の事業をPRしています。毎週末通うほど好きだった土地に移り住み、地域の中心となるような事業を展開していく様子を聞かせてくれました。

Profile

PRプロデューサー/キュレーター/エシカルプロデューサー(2020秋 エシカル・コンシェルジュオンライン講座修了)

飲料メーカーでマーケティング・企画職を経験後、広告代理店やIT企業を経て、ものづくり企業のPR職に従事。そのかたわらカメラマンや編集などの経験も生かし、キュレーターとしてイベントを企画したり、エシカルプロデューサーとしても活動中。最近は環境問題や循環型社会への関心が高く、エシカルマルシェの主宰や地域のいいものを残していく取り組みを行っている。

SNS
Instagram(八島さん)
Instagram(軽井沢のおすすめスポットを紹介する「よりみち軽井沢」)

Instagram(軽井沢で25年続く紅茶を引き継いだカフェスタンド)

信濃毎日新聞掲載

自分の感覚で自由に動ける仕事がしたい リモートワークで企業のPR担当に

―八島さんは、東京から軽井沢に移住されたそうですね。

はい。約1年半前に東京から夫婦で移住しました。2016年に軽井沢で挙式を行い、式の前から何度も下見に行くうちに、夫も私も軽井沢を気に入りました。結婚後も毎週末のようにドライブに来ていたんですよね。軽井沢にいるだけで気持ちがよくて、夫と「これはもう、住むしかないね」という話になり、移住しました。

―素敵な思い出の場所だったんですね。お仕事は、どうされましたか?

私はメーカーの広報・PRをしています。東京の企業ですが、取材の対応以外はほぼリモートワークです。ちょうどコロナ禍の始まりの頃に今の会社に転職しました。その頃はまだリモートワークは珍しかったですが、前職がIT系の仕事で自由な社風の会社だったので、その頃から、好きな場所で働けることを重視していました。

今の会社は長野に工房があり、PRができる人材を探していると聞いたので、もしこの企業のPRができれば、「軽井沢に移住して仕事ができるかもしれない」と思い、応募しました。

―PRの仕事はリモートでもできるところが強みですよね。八島さんは、これまでもずっと広報・PRのお仕事をしてきたのですか?

いえ、実は私は転職を5回以上はしていて、しかも職種がさまざまなんです。ただ、オウンドメディアでの発信やブランディング、マーケティングや採用広報など、コミュニケーション系の仕事に関わってきたので、PRに近い仕事をしていた自覚はあります。広告系やIT系、カメラマンやライターをしたこともあるんですよ。

―職種に縛られずにいろいろなチャレンジをしてきたんですね。

そうですね。私は身動きが取りにくいは仕事が苦手なんです。自由に動ける働き方が自分に合っていると分かったのは、この5、6年の間ですね。キャリアの始まりはメーカーの企画職ですし、割と固い職場にいたこともあれば、フランクな企業にいたこともあり、最終的には「自分の感覚で自由に動ける仕事がいいな」という考えに落ち着きました。自分で選ぶ、こだわることを決めて、「軽井沢で働くことは譲れません」と公言するようになりました。

―それは素敵です。八島さんは、いろいろなことができてとても器用な方だと感じます。

器用貧乏なんですよ。1つの仕事に慣れてきて全体が見えると、次の興味が湧いてきて、前のことが嫌いになったわけではなくても、新しいことをするワクワク感を常に求めて転職してきました。そうすると、できる職種に広がりができて、職場全体を俯瞰できる一方で、「自分にしかできないことってなんだろう」と悩んでいたんです。どの仕事も長く続けてこなかったことがコンプレックスで……。今の仕事では技術を極めている職人の方々を紹介することも多いのですが、この裏には、私自身のコンプレックスからくる憧れがあるのかもしれません。

軽井沢の風景

移住先の人々とのコミュニケーションから”顔が見えるコミュニティー”に関心を持つ

―移住先の軽井沢での生活はいかがですか?

”顔が見えるコミュニティー”や地域に興味を抱くようになりましたね。引っ越してきて、水道や電気などの手続きでいろいろな方が家にいらっしゃったのですが、皆さん、とても優しいんですよ。地域情報を教えてくれたり、テレビの設定まで電気屋さんがサービスでしてくれたり、宅配業者の方とも仲良くなったり、東京ではなかったコミュニケーションがあります。これがとても心地よく感じました。でも、どこか「初めての経験ではないな」と思って思い起こせば、子どもの頃の経験に基づいていることが分かったんです。

―どのようなご経験でしょうか?

母が北海道富良野市の出身で、子どもの頃、毎年夏休みに1カ月半くらい田舎に行き、田舎付き合いを見てきたんです。母の実家は農家だったので、メロンなどの農作物をご近所さんと分け合ったり、人手が足りない時期は畑仕事を手伝いに行ったり。親戚以外の人たちもよく家を訪れてきましたし、皆お互いを気にし合って、”顔が見える暮らし”があったんです。もらったものや、されたこと以上のことをお返ししようとしていたので、子どもの頃は、「それって損じゃない?」と感じていました。

しかし今、周囲の人々とのコミュニケーションの大切さを身に染みて感じており、子どもの頃、母の実家で体験してきた経験が腑に落ちました。それで、「手の届く範囲にいる方たちのために、何かしたい」と思うようになったんです。与えるものは完璧なものでなくていいんです。相手に、「あなたのことを思っています」と感じてもらえることが大事だと思っています。

―PR塾に入ったのは、そのような思いから軽井沢をPRで盛り上げるためですか?

入塾のきっかけは、自分にはさまざまなことができるけれど、「強みがひとつほしい」という理由からですね。「自分はこれが得意です」と自信が持てるものがほしいと思っていたんです。キャリアを振り返ってみると、私は誰かに何かを伝えることが好きで、それだけは常に一貫して行ってきたので、自分の強みを磨きたいと思い、PR塾に入りました。

―PR塾に入ってみていかがですか?

”OJT式”というところが最大のポイントだと思います。PRは案件によって状況が全く異なるので、打ち出し方も表現もその都度変えなければなりません。だから基本的な事例だけ知っていても、事例と異なる部分があると結局動けないんです。でもOJT式PR塾は、個別で具体的な案件に寄り添ってくださる添削システムなどがあり、とてもありがたいです。そして、添削では模範解答を示してくれますよね。単純に”タイトル30文字にしましょう”、”社会的背景を入れましょう”といったナレッジだけではなく、「今回はこれがいい」という、最適な答えを惜しまずに教えてくれます。目の前の課題をちゃんと解決する解答例をきちんとくれるのが、大きな学びになっています。

2022年2月紅茶専門店復活のため、クラウドファンディングを立ち上げた

移住先でマルシェ開催やカフェオープン ラジオ番組のパーソナリティの誘いも!

―ありがとうございます。八島さんは、本業でPRをされていますが、移住されたことで副業のPRのお仕事も増えたのでしょうか?

そうですね。もともと、いいなと思うものや人などを多くの人に伝えることを仕事にしてきましたが、私自身が地方に住んだことで、強く共感するものやことが増えて、さらに細分化されてきたように思います。

たとえば酪農をしている方と出会った時に、どんなこだわりで牛乳が作られ、だからこんなにおいしいのかと知ったら、「もっと多くの方に知ってほしい」と思うんです。「これは私がなんとかしたい」「私の出番だな」と。PRを学び、地方に住んで、まだ知られていない商品やサービスを、自分の力で世の中に広める面白さを感じています。大事にしているのは、”共感”ですね。地域の方へのお返しもできると思っています。私はライティングや写真、デザインもできるので、PRと掛け合わせて広い範囲でサポートできると思っています。

―PRだけでなく、2022年5月には紅茶のお店をオープンされるんですよね?

軽井沢で25年続いた紅茶のカフェが、コロナ禍で閉店することになったんです。移住してすぐの頃に通っていた行きつけのお店でした。25年間も地元の人たちに愛されて続いてきた価値を守りたいと考えて、私と夫がオーナーになり、お店を続けることにしました。

―ご自身のお店も含めた地域全体のPRをすることで、地域活性化につながりそうですね。

そうなんですよ。私自身がさまざまな活動をしていて、長野のエシカルなものを集めたマルシェを開催したり、地元のお店のPRをしたりしています。そういったことを積極的に発信していたら、地元のラジオ局から「パーソナリティをしないですか」とお誘いいただきました。

移住すると、初めて会う方ときちんと話すことがすごく増えるんですよ。東京では誰かと初めて会ったときに「こんにちは」くらいしか言わなかったとしても、地方だと必ず「何をしている方ですか?」という話になります。PR塾で学んでいるPRは、ビジネスのツールでもありますが、コミュニケーションとしてのツールでもありますよね。私のように雑談が苦手でも、PR塾で学ぶPR設計のように型を用意しておけば、誰とでも話せます。

―PR設計をコミュニケーションのツールに活用いただいているんですね。

PR設計は、広報の仕事だけではなく、営業や経営にも使えます。明確にしておけば事業活動がスムーズになる、とても有益なフレームだと思います。どんなやり方で何をするにしても自分の指針になるんです。シンプルにPR設計を磨いて伝えるのが本質だと感じます。

引き継いだ紅茶専門店のオーナーと八島さん

―ありがとうございます。では、最後に八島さんの今後の夢や目標を聞かせてください。

私は、環境問題に対しても関心を持っています。紅茶のカフェをするにしても、ただサービスを提供するだけではなく、地域の方たちをつないでいく、地域内で経済が回る仕組みづくりをしたいんです。まず軽井沢で行ってうまくいけば、日本各地のさまざまな地域で、各地域の特徴を生かしながら、それぞれの地域で経済が回るような仕組みを広げていきたいです。顔が見える方の商品をお互いに買い、種から育てたものを地域で売り、出たゴミはその土地の土に返し、そこでまた作物を作るという循環型の社会を実現したいと思っています。

―八島さん、PRをツールに軽井沢を拠点としてさまざまな活動を実現されそうですね。楽しみにしております。

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