受講生インタビュー

さまざまな職種を経験しPR業界に復帰、専門性を生かしフリーでも実績を積む―浅倉和博さん

PR会社を皮切りに、これまで数多くの仕事に従事してきた浅倉和博さん。入塾前からPRに関する豊富な知識と経験を持っていましたが、独立後にはより実践的な顧客獲得のノウハウを得ることを目的にPR塾に入塾されました。PRプロデューサーとしての心構えや、PR塾では少数派の男性受講生として感じたことについても語っていただきました。

PROFILE

1981年3月に大学卒業後、PR会社に入社するも3ヵ月ほどで退社。その後アルバイトの仕事を経て、再びPR業界に復帰し通算15年 近くPRの業務に携わる。PR会社退職後はSOHOの広告制作会社の企画営業職、飲食店経営者を対象にした通信教材の販売、地元商店街活性化のためのPR活動のサポート、宣伝・集客ノウハウの販売およびコンサルティング事業、中小ベンチャー企業の広報PR活動支援事業など、さまざまな活動に従事する。2022年2月PR塾に参加し、卒業後も企業案件を中心にPRプロデューサーとして活動する。

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PR業界で15年間のキャリアを歩む

―経歴を拝見すると、さまざまな仕事を経験されていますね。最初にPR会社に入った経緯から教えてください。

大学ではジャーナリズムを勉強していましたし、映像の世界にも興味があったので、マスコミに就職したいと考えていました。でも新聞社やテレビ局の入社試験に落ちてしまったため、メディアに関わる仕事としてもう一つ関心があった PRの業界に進むことにしました。

PR会社に入社した頃は学生の感覚が抜けきれず、大企業のように入社後はしっかり研修があって、その後どこかに配属されるのかなと思っていました。しかし社員十数人程度の会社でそうした体制は整っていなかったですし、社長が大手広告代理店出身の厳しい方で社風に馴染めなかったこともあり、結局3カ月ほどで辞めてしまいました。

―その後はどうされたのですか。

半年間ほどアルバイトをしながら違う仕事をしようと考え、次の仕事も決まっていたのですが、直前で考えが変わって別のPR会社に入ることになりました。その後また転職して、合計3社のPR会社に勤めたことになります。その間、食品業界団体や女性インナーウェア、ペットフード、菓子、光学用品、潤滑油などのメーカーをはじめ、さまざまな企業を担当しました。

PR会社勤務当時、クライアント主催のメディア向けセミナーにて

―PR業界を離れてからいったんは違う仕事も経験されて、またPRの世界に戻ってこられたそうですね。

いろいろと経験しましたが、自分の専門性が生かせて面白いと感じるのが結局のところPRしかなかったからですね。

PR会社を辞めた後は、画像制作関係の仕事をしたり、インターネットビジネスのスクールに入ってネット起業のノウハウを学んだりしていました。ちょうどインターネットが普及しだした頃で、その後SNSの登場もあってマスメディアがこの先衰退していくと言われ始めた時期でした。そんな背景もあって、私も一時はマスメディアを使ったPRに興味を失っていました。

食べ歩きが趣味で飲食業界に興味があったので、飲食店のPRの支援をしたり、スクールで学んだ知識を生かして飲食店がメディアを使って集客するノウハウを教材にして販売したりもしました。教材はそれなりに売れたのですが、よく考えると自分自身が飲食業界の実績がないのにこのまま売り続けても説得力に欠けると思い、一時中断しました。スクールの先生からは、なぜやめるのかと不思議がられましたが。

実績作りのため飲食店のPRをサポートし取材に立ち会う
「西川口焼焼売(焼きシューマイ)の会」のメンバーとして当時の埼玉県川口市長を訪問

―思い立ったらすぐに行動するタイプですか?

いえ、結構考え込む方で石橋をたたいても渡らないほうです(笑)。

クライアント獲得のノウハウを得るために入塾

―PR塾に入る前には別のPR講座に参加していたとのことですが。

そうなんです。飲食店向け教材の販売は2年でやめて、その頃にPRパーソンの養成講座に入ったのですが、PRのやり方を教えるだけで顧客獲得については教わった方法を実践しても上手く行きませんでした。異業種交流会やセミナーに出席して営業すると良いとも教わりましたが、私は営業が得意ではなかったですし、結局そうした場に集まってくるのは自分のビジネスを売り込みたい方が大半なので、残念ながら成果はほとんどなかったですね。

―顧客獲得の実践的な方法や、お仕事の紹介を受けるのが主な目的でPR塾に入ったのですね。

最初にPR塾のサイトを見た時に毎月2~3社の案件を紹介してもらえるという情報が記載されていたので興味を持ちました。後にそれは間違いであったことが判明するのですが、もし「お仕事紹介」が大前提での入会だとしたら取りやめても良いとのことでしたし、卒業生や受講中にフリーランスのPRプロデューサーとして何件もクライアントを獲得している人がいたので、どのように顧客を獲得しているのかぜひ知りたいと思いました。1社でも2社でも案件を獲得して実績を作れば、次の案件にも繋がる可能性が高まると思って入塾を決意しました。

―実際に入塾されていかがでしたか。

もちろんしっかりと報酬をもらって仕事を獲得している受講生もいましたが、PRのことをまったく知らない初心者の方や経験の少ない方が、無料お試しや月額報酬数万円程度のモニタークライアントを獲得しているケースも多かったため、当初の想定と違った部分はあります。

ただ、無報酬ではありましたがPR塾で募集していた致知出版社の雑誌『母』のPRチームに入ってメディアPRを担当し、そこで出版PRについて学ぶことが出来たのは収穫でした。その後はクラウドソーシング経由で知り合ったクライアントさん1社の他、以前から話を進めていたもう1社との契約が決まりました。

―PRの成果は上がりましたか?

プレスリリースや企画書を作成していくつかメディア掲載は獲得できましたが、反省点もありました。1社に関しては月額報酬を頂いて毎月決まった件数をアプローチしていましたが、振り返るともう少し頑張って成果を上げることもできたのではないかと思っています。もう1社に関しても、こちらからもっとネタを集めて企画を提案するなどしていれば良かったかなと思います。

女性のパワーを感じられるのもPR塾の魅力

―PR塾に入ってご自身が「変わった」と思うところはありますか。

PR塾は女性の受講生が多いこともあり、女性に対する見方や印象が変わったことでしょうか。「変わった」というよりも、「実感した」と言うほうが正確かもしれませんね。女性が持っているエネルギーやパワー、行動力などを、講座への参加やSNSでの交流を通して体感することができました。

私がかつて所属していたPR会社でも女性が多い職場はありましたが、当時の小さな会社のトップはワンマンの男性社長がほとんどであるためか、女性が自由に力を発揮し難いのかもしれませんね。PR塾にいる女性たちからは「スキルを身に付けて活躍したい」という高いモチベーションを感じます。

女性活躍の時代になっていますし、入塾されると私たち世代が持っている女性に対するイメージが変わる部分もある気がします。それを学べる場でもありますので、男性にもぜひ参加してほしいと思います。

PR塾を主催するLITA代表の笹木郁乃(右)と講師の伊藤誉英(中央)と共に

―豊富な経験を踏まえて塾生にアドバイスをお願いします。

PRパーソンとして独立してやっていくにはPRの手法だけでなく、顧客獲得が切実な問題になります。そのためにはやはり、「私と仕事をしたい」と相手に思ってもらえるかどうかが最も重要です。人それぞれタイプが違いますし、自分を大きく変える必要があるなら実行しなければなりません。私自身もそれが十分できているとは言えない部分があるため、引き続き頑張っていきたいと思います。

未来に繋げるためにも、今はとにかく現在のクライアントさんの仕事に全力を尽くしたいです。先ほど述べたように手掛けた案件に対して「もっとできた」という反省もありますし、目の前の仕事に全力で取り組むことが次へとつながっていくのだと感じています。

※2024年7月取材時の情報です。