受講生インタビュー

PR塾時代に得たスキルと人的ネットワークを活用し、卒業後も継続的に成果を出す―森善真さん

1952年創業の森製紐(もりせいちゅう)株式会社(大阪府)で取締役常務を務める森善真さんは約2年半前にPR塾を卒業し、現在も商品のPRを一手に担っています。在塾時に続いて卒業後も継続的にメディア掲載を獲得している他、PRで果たした知名度向上によって、事業にも好影響が出ていると言います。卒業後も、PR塾での学びを生かして活躍する森さんにお話をうかがいました。

PROFILE
1974年生まれ、大阪府門真市出身。森製紐株式会社 取締役常務。音楽業界を目指すも転向し、IT業界でSE、WEB開発者として経験を積む。2007年に家業(祖父創業)に参画し、経理、人事、広報等を担当。2016年より現職。妻と3人の大学生の子供、愛犬と暮らす。趣味は和太鼓、音楽、お酒、ハワイ。多様な職歴と経験を活かし、会社の認知度向上と事業拡大に尽力中。

会社HP:https://mori3.co.jp
自社オリジナル商品のECサイト:https://mori3-store.jp
Facebook:https://www.facebook.com/yoshimasa.mori

PRで知名度が高まりプロスポーツチームとのコラボが実現

―2022年の1月に続き(https://pr-professional.jp/column/ojt-interview-mori/)、2回目の
「LITAマガジン」登場です。前回は独学で書かれていたプレスリリースでメディア掲載があまり獲れなかったところ、PR塾に入ってメソッドを学ぶことで想定以上の結果が出たというお話だったと思います。卒業後2年経って、状況はいかがですか。

理想としていた全国的に有名になるという状況までは正直なところ至っていないですが、PRに対する姿勢が変わりましたし、現在もPRの活動は続けています。以前は無料配信を利用して商品が出るたびにリリースを出していましたが、現在は思い入れのある商品にずっとつきっきりで深くPRしていく方向に変わっています。結構昔に出した商品も、PRによって継続的に地方メディアなどに掲載されているので、そこは良かったと思います。ただ、PRを手掛けているのは社内で私1人なので、多忙のため最近はちょっとペースを落としてはいます。

―現在アプローチされているのは、主に地域のメディアでしょうか?

私は基本的にメディアに電話を掛けるのが苦手なので、メールフォームからウェブメディアや新聞、ラジオなどリリースを送るケースが大半です。ですので、現在のところあまりテレビは狙えていません。

―とは言え、在塾中は連続で掲載を獲得していましたよね。

前回インタビューを受けた時期には、弊社の商品である「おでかけGo!Go!」という電車のつり革のような子供用の持ち手を「繊研新聞」や「日経MJ」の他、ケーブルテレビに紹介していただきましたし、当時のTwitter(現X)の投稿に2.3万「いいね」が付くなどバズって売り上げに繋がるということもありました。そのお陰で「ねとらぼ」というウェブサイトに掲載されて、「Yahoo!ニュース」にも広がりました。

そうした実績の積み重ねもあり、昨年はJリーグのサンフレッチェ広島さんとのコラボ商品も出させていただきました。

―それは凄いですね。サンフレッチェ広島とは具体的にはどんなふうにコラボが進んだのですか。

打ち合わせをしていたお客様に、たまたまおでかけGo!Go!を紹介したら、すごく気に入っていただいて、さまざまなプロスポーツチームに提案していただいたんです。それで、スタジアムに親子で観戦に来る際に、子どもが迷子にならないためのグッズとして採用していただきました。

―商品そのものの魅力はもちろん、それまでのPRでメディア掲載の実績を積み上げた信頼があったことも大きかったのではないでしょうか?

そうだと思いますね。プロ野球では千葉ロッテマリーンズさんともコラボが実現しましたし、京都鉄道博物館のミュージアムショップにも、さまざまなバージョンのおでかけGo!Go!を置いていただいています。メディアで話題になったからこそ、さまざまな方面から興味持っていただいた部分は確実にあると思います。

サンフレッチェ広島とのコラボが実現した「おでかけGo!Go!」

卒業後もPR塾のネットワークを積極活用

―おでかけGo!Go!以外にも、PRに力を入れている商品はありますか?

2022年6月に発売した「世界平和のあやとりひも」という商品があります。その頃ウクライナとロシアの紛争が大きなニュースになっていて、われわれも平和の実現に何か貢献できることはないかと考えて作ったものです。「世の中が望むのはお互いが手を取り合って1つになることだ」という思いを込めて、ウクライナ国旗のカラーとロシア国旗のカラーを結び目なく1本の輪としてつなげた紐を作りました。その売り上げの一部を寄付することにしてメディアにPRしたところ、繊研新聞に取り上げられました。共同通信社にも配信していただき、 そこから産経新聞、読売新聞に掲載され、Yahoo!ニュースにも転載されました。

―通信社に採用されると、新聞各紙に配信してもらえるので影響は大きそうですね。

すごく大きかったです。お陰様で記事を見ていただいた方からの購入が増えました。

多数のメディア掲載を獲得した「世界平和のあやとりひも」

―1回のPRで、連続してメディア掲載を獲得するコツはありますか?

掲載された商品だけを紹介しているから、そんな印象なのかもしれません(笑)。いろいろな商品を手掛けていて、それこそ全然メディアに載っていない商品もありますし、商品のPRばかりやっているので、これからは会社のPRも頑張りたいです。

―在塾時代から塾生仲間と頻繁に交流していたと思いますが、当時のお仲間との交流は今も続けていますか?

続けています。今は確か、67期の人たちが入塾しているんですよね。私は29期なので、新しい人たちがすごく増えているのに繋がれていないのは、やはりもったいないと感じます。私が住む関西でも最近知り合った塾生の方がいますし、先日は名古屋に行く用事のついでに交流してきて、次回は忘年会を開く企画を立てているところです。

塾生仲間との交流は楽しいですし、人に会うために地方に行く機会がPR塾に入ってから本当に増えました。それも、日本全国だけでなく海外にも塾生さんがいらっしゃる。以前はそうした人脈というか繋がりを持っていなかったので、私にとって非常に大きな財産だと思っています。

―そうやってできた人的ネットワークが仕事に繋がったことはありますか?

仕事に繋げようとして交流しているわけではないですが、たとえば、たまたま関西の交流会で知り合った方に、何かアドバイスをくださいと頼まれたのがきっかけで、結果的に仕事になったことなどはありますね。

地方のPR仲間たちと交流を深める

PR塾で強くなった社会性に対する意識

―卒業後も、PR塾で得た経験や人脈を大いに活用していただいているようですね。現在、イチ押しの商品は何かありますか?

それが、これという目ぼしいものがなくて。ウチの商品は便利なので、PRすればそれなりの反響が得られると思いますが、やはり何か少しでも世の中に役立つような部分を訴えていきたいという思いがあります。売上はもちろん大事ですが、力を入れてPRするのであれば、世の中に役立つ、社会性の高い商品にしたいという考えが強いです。

―そういう視点を持つようになったのも、PR塾に入ってからでしょうか?

そうですね。影響はとても大きいと思います。テレビへのアプローチがまだまだできていないので、今後は力をいれつつ、商品だけでなく会社としての露出もどんどん増やしていきたいと考えています。

―最後に、これからPR塾に入ろうと思われている方にメッセージをお願いします。

正直、私も1年間ぐらい入塾を迷っていたのですが、今振り返るとその期間がもったいなかったと思います。どうせ入るなら早く入ったほうが結果が早く出るというのが、今だからこそ分かります。進んでみないと成功も失敗も分からないので、そこは1歩チャレンジしていただきたいなと思います。

―森さんは、特に経営者の方々がPR塾を活用する際のモデルケースになると思います。本日はありがとうございました。

※2024年10月取材時の情報です。