PR塾の動画受講とOJT式の2期にわたりPR塾受講 障がいある方の雇用生み出すPR会社設立-土肥美木子さん
今回のLITA MAGAZINEは、OJT式PR塾の卒業生の土肥美木子さんにお話を伺いました。土肥さんは、今年(2021年)4月にPRを代行する株式会社ミキティランドを設立されたばかり。PR事業で障がいのある方々の雇用を生み出し自立を支援したい、という土肥さんの考えや、PR塾で学んだPR設計を意外なところで活用された事例など、教えていただきました。
Profile
2017年度「ミセスジャパン」日本大会グランプリ受賞。
2017年度「ミセスアジア」グランプリ受賞。ビューティフルスキン賞、ベストドレッサー賞等も受賞。
2018年~東金市PR大使としても活躍。
ボランティア活動だけで解決できない社会問題に気付いた
―土肥さんは、株式会社ミキティランドを設立されたばかりと伺っています。お仕事についてお聞かせいただけますか?
はい。障がいのある方々の雇用を生み出したいという想いから、PR代行に付随する作業を障がいのある方々にしていただくPR会社を設立しました。
―どうしてそのような会社を設立されようと思ったのですか?
私はパラリンピックの出場をめざす方や選手をサポートするスポーツ介助をしています。それ以前のOL時代にも福祉活動のボランティアに10年くらい関わってきました。実際に現場で障がいのある方々に関わる中で、ボランティア活動だけで解決できない社会問題に気付きました。
―どんなことでしょうか?
障がいのある方たちは、国からの保障のお金で生活しているのですが、生活費を除けば競技で使うスポーツ用品などを購入したら余りはないくらいの金額です。障がい者の方々の働く軽作業所のようなところで働いても月数万円しかお給料はもらえません。介護の人手が不足していることもあり、トイレ介助は決まった時間にしかしてもらえていない現状を目の当たりにし、もし障がいのある方々も収入を得られる仕組みがあれば、障がい者の方々が直接、必要に応じて介助の方を雇うということができるのではないかと考えたのが発端です。
―そのようなご経験からの、会社設立なのですね。障がいのある方が行うPR代行に付随する作業とは、具体的にはどんなことですか?
私がクライアント様のヒアリングをしてプレスリリースや企画書を作成するので、その校正をしていただいています。今は、会社で働きたかったということを聞いていた2名の方にトライアルをしていただいていますが、今後障がいが軽度の方には、ヒアリングやリリースなどの作成もしていただきたいと思っています。
PR塾で学んだSNSと自己紹介資料を活かし東金市のPR大使を3年以上継続
―OJT式PR塾に入られる前にもPR塾で学んでいらっしゃったんですよね。
そうなんです。実はOJT式PR塾で1年間学ぶ前にも2018年にPR塾で学んでいたんです。対面か動画受講か選べたので、私は動画受講を選びました。PR塾で学ぼうと思った理由は、前年の2017年に「ミセスジャパン」というコンクールで優勝したことをきっかけに、地元の千葉県東金市の特産品のPR大使を務めることになり、PRについて知識がなかったので、学びたいと考え、PR塾に入りました。
―2期にわたってPR塾で学んでくださったのですね。
はい。2018年のPR塾で、特にSNSと自己紹介資料の作成の仕方など、学んだことをしただけで成果が出て、活動の場が広がりました。受講生仲間の協力も得て、東金市のキャラクター「とっちー」の絵描き歌を作り認知活動をしたり、「とっちー」を組み込んだ特産品の開発に取り組んだり。PR塾で学んだとおりにSNSを活用し、自己紹介資料を作成してプレゼンなどをしただけで、読者もフォロワーも、応援してくれる方々も増え、東金市のPR大使の活動は3年以上継続してできています。PR塾には本当に感謝しています。
―ありがとうございます。
でも、SNSって常に変化していますよね。常に学んでいかないと取り残されてしまいます。それで今のSNSを学びたいと思っていたことと、OJT式PR塾に申し込む前に、法人を設立してPRをする場合の料金設定などについてのレクチャーがあるかどうか、確認したところ、あるということだったので申し込みました。
―OJT式PR塾に入ってみられてどうでしたか?
まずノウハウがとても変わっていることに驚きました。2018年の講座からかなりアップデートされていて。講義の内容ももちろんですが、メディアの方へのプレゼンなんて以前はなかったですよね。私が仕事が忙しくなってきた頃に入塾したのですが、毎月本講義だけは絶対出ると決めて予定を空けていました。
―そうだったんですね。
本講義は1年間で2回りするのですが、2回受けたからこそ落とし込めたことも多くありました。1回目より情報がアップデートされていることもありますし、曖昧だった部分もよりクリアになりました。意外と大事だと感じたのは、追加資料です。最新のお役立ち情報を追加でいただけていたのが、本当に役立ちました。
―そうですね、テキストとは別に追加でたくさん資料がありますね。
もうひとつ、とても有難かったのは受講生の仲間です。深く関わらせていただいているクライアント様がいるのですが、その企業に問題が発生し、そういう場合に広報としてどう対処したらいいのか、全く分からなかったんです。どうしようか困った時に、受講生の方に、長年企業の広報をされている方がいるのを思い出し、直接コンタクトをとってご相談し、解決することができました。PRをしていく中で出てくる疑問や悩みも助け合える人との繋がりもPR塾の素晴らしい点だと思います。
会議での登壇やスポンサー獲得までのプレゼンでPR設計が役立っています
―土肥さんの経営者としての今のお仕事で、PR塾の学びが役立っている点はありますか?
ロータリークラブの会議などで登壇したり、東金市に「ミセスジャパン」の予選を誘致したいので、スポンサー獲得のためプレゼンをしたりすることが増えたのですが、その時に、PR設計がとても役立っていると感じます。説得力のある話し方は、PR設計そのもの。PR設計のまま話せば、伝えたいことが明確に伝わると思います。
今年開催されたパラリンピックで千葉の聖火ランナーに選ばれたのですが、それには書類選考と面接がありました。その面接でもやはりPR設計がとても役立ちました。私が何をしているか、なぜしているか?他の福祉事業との違いなど……。PR設計を活用して面接に挑んだことで、面接をしてくださった方々を説得でき、ランナーに選ばれたのだと思います。
―素晴らしいご活躍ですね。土肥さんの今後の目標をお聞かせください。
障がいのある方にお仕事を斡旋できるような入所型の施設をつくりたいんです。もちろんお仕事に興味がない方はしなくていいですが、仕事をしたい方は、社会と繋がって活躍できるような施設です。そういう施設であれば、施設に入れる家族も罪悪感を感じなくてすむし、障がいがある方も家族の手を煩わせることなく自分の生活ができるのでは、と。介護に関わる方たちの一般に言われている3Kも変えていき、希望の施設にしたいです。私には、難病を患っている家族がいることもあり、当事者の身近な問題と捉えています。株式会社ミキティランドは、ディズニーランドの「みんなの夢が叶う場所」というコンセプトからきています。
―大きな夢に向けて企業としてPR事業をスタートされた土肥さん。PR塾スタッフ一同も応援しています。ありがとうございました。