受講生インタビュー

元教員が絵本アプリの広報担当に スキルを身につけるため入塾し、本業だけでなく農家のPRでもメディア掲載を多数獲得―合志友里さん

知育アプリを扱う会社で、絵本アプリのコンテンツ制作に携わる合志友里さん。広報業務も併せて担当していますが、これまでに広報経験はなく、見様見真似の広報活動では成果が出ないことが悩みでした。会社から派遣されてPR塾で学ばれた合志さんが、どのようにPR塾を活用し、成果を出されたのか。その秘訣をうかがいました。

Profile

学校と理科が好きで教員を目指し、理科の教員として中高一貫校に勤務。その後JICA海外協力隊としてモンゴル国で理科教育に携わる活動をするも、任期途中でコロナが拡大し帰国。2020年8月に株式会社Avirity Informationに入社し、現在絵本アプリのコンテンツ制作と広報の仕事をしている。

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教員を辞めJICA海外協力隊でモンゴルに派遣されるも、道半ばで帰国。教育系アプリの会社へ。

-これまでのご経歴を教えてください。

学校の先生になりたいと思って大学に進学し、新卒で中高一貫の私立校の理科の教員になりました。仕事は好きだし楽しかったのですが、この学校がグローバル教育に力を入れている学校だったこともあり、自分ももっと視野を広げたいと思うようになって退職。JICA海外協力隊の一員としてモンゴルの「ドンドゴビ」という小さな町に派遣されました。

活動内容は、理科教育、実験教育の普及。日本では理科の授業で「実験」があるのは当たり前だと思っている方が多いかもしれませんが、モンゴルでは先生が知識を教える「座学」が当たり前なんです。国としても、子どもたちが主体的に学べるような教育の必要性を感じてはいるのですが、先生たちもやり方が分かりません。そこで、実際に一緒に実験の授業を組み立てて今後自分たちで授業をしていけるよう普及していく活動をする予定でした。

ところが、3カ月ほどでコロナが世界的に広がり、帰国を余儀なくされました。最初はすぐに戻れると思っていたのですが、戻れる気配はなく、かといって年度の途中で学校にも戻るのも中途半端だと思ったので仕事を探し始めました。教育系の仕事がいいなぁと思っていたところ、知育アプリを作っている会社に出会い、就職したのが今の会社です。

-コロナの影響を受けての予定外の転職だったのですね。広報職としての採用だったのですか?

いいえ、そうではないんです。「アプリの中身を作る人」として入ったのですが、人数の少ない会社なので、皆さんマルチタスクで他の業務も担当していて、広報もその一つでした。Instagramでの発信に取り組んでみたり、見様見真似で書いたプレスリリースを配信サイトにアップしたりしていましたが、思うようには結果が出ませんでした。

社長も認知拡大のためのスキルが必要だと感じて「プレイヤーとしてPRを学んでほしい」と声をかけてくださり、私がPR塾で学ぶことになりました。

-なるほど、会社の研修として学ばれていたのですね。入塾された印象はいかがでしたか?

「良い学びが得られる場所だから」という社長のお墨付きだったので、不安よりも期待の方が大きかったのですが、受講生のみなさんの行動量と速さには正直驚きました。

Slackの成果報告も相談も毎日すごい数入っているし、ちょうど同世代の方も活躍されていて「行動すればできるんだ!」と、ガソリンをいれてもらったような感覚です。

その反面、圧倒されてしまって「PRに関して知識も経験もない私にできるのかな」「やり通せるかな」「1年後卒業するときまでにLITAマガジンのインタビューを受けるような成果出せるかな」という不安も少しありました。

練習としてモニターでPRした農家が新聞に掲載。そこから掲載の連鎖も。

-そうだったのですね。不安を持たれていたのは意外でした。LITAマガジンに登場していただけて嬉しいです!実際にはどのような成果を出されたのですか?

練習としてモニターをお願いしていた農家さんが、朝日新聞の地方版に掲載されたのが初めての成果でした。

こちらの農家さんは、学校を退職してからモンゴルへ行くまでの間に、住み込みでアルバイトをさせてもらっていた群馬のこんにゃく農家さんが開発した「ノンシュガーのこんにゃくグミ」のプレスリリースを出し、掲載につながりました。

このグミは、代表がかつてペルーで虫歯だらけの男の子と出会い、いつかこんにゃくを使った健康的なお菓子を作り、ペルーに届けたいという思いで開発したものなのですが、そのストーリーにも興味を持っていただけたようです。

また、この掲載をきっかけに、日本在住者向けのスペイン語フリーペーパーに掲載されたり、ペルー大使館から連絡が来て、商品と思いをプレゼンする機会が得られたり、ペルーで活動している日本人の方とつながって、現地で歯磨き教室が開催されることになったりと、どんどん輪が広がっているんです。これもPRの成果だと思うと、とても嬉しくなりました。

-夢が膨らむお話ですね!本業のPRの方はいかがでしたか?

本業では今、絵本の読み聞かせアプリに関わっています。「アプリ」って実体がないものなので、切り口が難しかったのですが、最初に掲載されたのは、鹿児島県の地方新聞でした。アプリの絵本のコンテンツとして「アマミノクロウサギ」を取り上げたので、そこを切り口にプレスリリースを書いて、鹿児島の記者クラブまで投げ込みに行き、そこでお話しした記者さんから掲載につながりました。

PR塾に入っていなかったら「地域性」という切り口での発想は出てこなかったし、弊社は本社が東京で、私は福岡在住なのですが、それ以外の地域のメディアにアプローチなんて絶対していなかったと思います。

このほかにも、他の広報担当の方と協力して、新聞、Webメディア、ラジオ、テレビなどさまざまな媒体で取り上げていただきました。実はラジオには私自身が出演したものもあるのですが、PR塾で学んでいなかったら、恥ずかしくて絶対出られなかったです。

(絵本アプリの広報担当としてラジオに出演)

-受講生同士でPRのお手伝いもされていましたよね?

そうですね。同期のPRもお手伝いさせてもらって、テレビ、ラジオへの出演、Webメディアの掲載などにつながりました。

一緒に頑張れる仲間がいるというのは心強いですし、自社の広報だけでなく複数の案件を受け持つことで視野が広がり、つながりが増えることもとてもありがたいと思いました。

日中働いているのでできることは限られていますが、夜と休日に趣味でお手伝いしているPRの経験が、本業のPRに還元できるようになったと思います。

-本業でもお手伝いでもたくさんの成果を出していらっしゃいますが、なにか工夫されたことはありますか?

入塾前はかなりメディア離れしていて、自分が興味のある情報だけしか観ていなかったことに気づいたので、テレビのニュースを観たり、雑誌を読んだり、さまざまなメディアに目を通すようにしました。自分のまわりのことだけでなく「社会問題」も意識するようになりましたし、「なぜ今」という視点も持つようになりました。

最初は何で「○○の日」とか意識する必要があるのだろう?と思ったのですが、そこを意識するとネタになることってたくさんあるということに気づきました。

あとはやはり、リアルタイムの講義や、塾生の方の活動などには積極的に参加して、いろんな方とつながりを持ったことも大きかったと思います。

「メディア交流会」「本講義」「アウトプット練習会」この3つのコンテンツは、その場ですぐに持ち帰れる学びを得られるし、人とのつながりも作れるので、仕事を調整してなるべくリアルで出席していました。

(PR塾生と)

失敗が怖くなくなり行動量が増えた。モンゴルに関わるPRをするのが夢。

-PR塾に入られて、ご自身が一番変わったなと思うのはどんなところですか?

失敗を怖がらないようになったこと、そしてその分行動量が増えたことです。私の強みがひとつ増えました。

これまでは「失敗してはいけない」という意識が強くて、日々をこなすのに精いっぱいだったのですが、PR塾の講師や受講生の皆さんの姿から「学びは失敗しないと得られないんだな」と気づかせてもらったことで、自分の意思で行動できるようになったのだと思います。これまではすごく自信を持った時しか行動していなかったので、社長にも「行動するようになったね」って言われました。

-周りの方が気づくほど変化されたのですね!今後叶えたい夢や目標を教えていただけますか?

まずは、会社のサービスの目標を、PRの力で達成することですね。もっといろんな方に知ってもらって、もっと大きくしていきたいです。

個人的な夢は、モンゴルに関わるPRをすることです。協力隊の任期は道半ばで終わってしまったので、もう一度モンゴルに関わりたいと思っています。これまでは教育関係のお仕事を通じてしか役に立てないと思っていたけれど、PRという武器を身につけたことで、間口が広がり日本とモンゴルの懸け橋になっているような方や、日本にモンゴルのことを知ってもらいたいと思っている人のお手伝いができたらいいなぁと思います。

実は、私が高校生の時に、初めて訪れた海外の国はモンゴルだったんです。たまたま父が仕事の関係で、モンゴルと日本を行き来している時期があって。ちょうど反抗期だったから本当は一緒に行きたくなかったけれど、5日間くらいならいいか…と渋々行ってみたら、すごく良い国で、ずっと楽しくて。その時に出会ったモンゴル人のお姉さんとは今でも交流があります。JICA海外協力隊も、どこに派遣されるか分からない中たまたまモンゴルだったし、ご縁があるんです。

-モンゴルと出会ったのは運命だったのかもしれませんね。最後に、入塾を迷っている方にひとことメッセージをお願いします。

「応援したいものがある」という人には最高の場所です。塾で習う内容やワークは、私のような初心者でもすぐに生かせるものですし、講師の皆さんや塾生仲間からポジティブフィードバックをもらえるので、自分のサービスにアレンジして落とし込みやすいと思います。広報に縁がなかった人でも学べば得られるものがあるよ、ちゃんとできるよ、というのは入塾前の自分にも教えてあげたいですね。

-貴重なお話をありがとうございました。絵本アプリがたくさんの人に届き、合志さんがモンゴルと日本の懸け橋になる日を楽しみにしております。

※2023年5月16日取材当時の情報です。

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