美容師歴20年以上の経験を活かし開発した、髪に優しいヘアゴムが、新聞に掲載-廣森政宣さん
今回のLITA MAGAZINEは、受講生の廣森政宣さんです。廣森さんは広島市で20年以上美容師として活躍、その後、髪を傷めないヘアゴムを開発、商品化し全国展開で販売されています。商品化からPRを使ってプロモーションを仕掛けていく現在までのストーリーなどをお話しいただきました。
Profile
美容師歴24年。
広島市、都内の美容室で経験を積み2007年広島市にsign.hair(サイン・ヘアー)を開業、2013年株式会社SIGNTY(サインティ)を設立。
同年「やさしく結ぶヘアゴムannieu(アンニュ)」の全国販売を開始。2020年にシリーズ累計100万本を達成。 現在はECショップや全国の理美容サロン、バライティショップ、ドラッグストアにて販売中 。
SIGNTYホームページhttps://signty.com/
annieu.SHOP(アンニュ・ショップ)https://annieu.shop/
インスタグラム:オフィシャルアカウントannieu_official
https://www.instagram.com/annieu_official/
女性の髪を扱って24年。絡まないヘアゴムを開発、商品化
―廣森さん、まずはお仕事についてお聞かせください。
広島市で美容師を20年以上していました。もともと母親が美容師だったので。今は現場で美容師はしておらず経営と開発したヘアゴム「アンニュ」の販売に関わっています。
―ヘアゴムはいつ頃開発されたのですか?
2013年に商品化したのですが、開発に2年かかりましたね。
―開発に2年もかかったのですね。どんなヘアゴムなのですか?
シリーズで6種類くらいあるのですが、使うことによって髪を傷めず、同時に髪質のケアもできるヘアゴムです。いろんなサイズや色を展開しています。
一つに結ぶのかツインテールなのか、使う人が大人か子どもかなどによってゴムの大きさは変えたほうがいいんです。大きすぎると何回もゴムを回転して巻かないといけないし、強く引っ張るのは髪に良くないのですが、緩いとスカッと落ちてしまいます。
どんな方にもちょうど良いサイズのものがあり、髪を傷めないように山型にゴムを編み込んでいます。
―そんな工夫があるのですね。どうしてヘアゴムを開発しようと思ったのですか?
美容師をしていたときに、ヘアゴムによって切れ毛になっている人が多いことに気が付いたんです。切れ毛が多く髪が傷んでいると、お客さんのご希望のヘアスタイルが作りにくいんですね。カタログを見て「これ!」と言われてもご要望にそえなくて。
―なるほど、髪質だけではなく傷みも原因なんですね。
はい。ヘアゴムが原因だなと思って、一回転少なく巻くように言ってもゴムがスカッと落ちちゃうのでできないんですね。
―確かにそうですね。
ファッションに気を遣っている方たちも喜ばれるような、かわいいもので髪に優しいヘアゴムがあればいいと思って商品化しました。
―女性のお客さんが多かったんですか?
そうですね、8割女性のお客様でした。
―20年以上女性の髪を扱われていたということで、職人さんならではのヘアゴムですね!
サンプルを作って、美容室の常連さんにモニターとして使っていただいて、改善して商品化し、最初は自分の美容室で販売していたのですが、良い商品なのでもっと多くの方に知っていただきたいと思い、全国のバラエティショップやドラッグストアで販売してもらえるように販路を広げました。
広島の「グッドデザイン賞」の「奨励賞」を頂いたこともあるんですよ。
販売促進のため、プロモーションの一環としてPRも学ぼうと!
―そうだったんですね。OJT式PR塾で学ぼうと思われたのは、ご自身のヘアゴムをPRするためですよね?
そうです。やっぱり髪質によってできるスタイリングとできないものがあるんですね。髪質に合うスタイルを提案する中でヘアゴムの問題に気付き、この商品を作り、必要な方にもっと届けるために小売店で商品を見た方に購入していただけるように展開してきたのですが……。
コロナ禍で小売店の客足も遠のき、ECサイトでも販売していますが、ネット販売に慣れていない方には購入が難しい……。
期間限定でポップアップショップをオープンしてみたり、どうやって必要な方に届けられるか、方法を模索していました。それでプロモーションというカタチで広告、広報、プレスリリースなど全部ひっくるめて考えていて、OJT式PR塾についてFacebookの広告で見かけました。
―そうでしたか。では、PRについては少しご存知でしたか。
プレスリリースを書いたことはあったのですが、自社のサイトで使っただけで出したことはなかったですし、パブリックリレーションズという言葉の意味もよく分かっていなかったですね。
広告を見てすぐにメルマガに登録し、無料の動画を3本くらい見せていただいてからカウンセリングを受けて申し込みました。
―良いタイミングで知っていただけたのですね。
郁乃さんはエアウィーヴとバーミキュラのPRで掲載から売上を上げられた実績がありますが、実はその2社とも私、商品を知っていたんですよ。妻が両親にプレゼントすると言ってエアウィーヴか他社のマットか悩んでいた時期があって。結局エアウィーヴにしたんですけどね!バーミキュラもそうです、妻が買っていたんです!そういうこともあって広告を見たときにビビッときましたね。
「PR設計」を学んで自社と商品の紹介がグレードアップ
―わー、そんなことがあったんですね。PR塾に入られてどうですか?どんな点が役立っていますか?
メディアへのアプローチ方法は塾に入るまでは全然知りませんでした。PR設計については販路拡大で営業活動をする中で大体分かっていたのですが、講義を受けてアップグレードできましたね。佳世さんのリリースの添削は助かりますね。
―中國新聞に掲載されましたね!プレスリリースを書かれましたか?
はい。実は講義が開始する前に過去の動画をいくつも見て、郁乃さんの個別相談でこんなふうにリリースを書いたらいいとアドバイスを頂いていたので、その通りに書き、講義で学んだように電話をして、リリースを持って行って掲載されました。
―過去にプレスリリースは書いたことがあったとはおっしゃっていましたが、すぐに掲載、凄いですね!
郁乃さんのアドバイスと過去の動画を見て書き、佳世さんに添削をお願いしたのですが、「このままで大丈夫!」とお返事いただいて、初めてプレスリリースを出したこともあり、取材の申し込みがくるまでは、ちょっと不安でした。
―三木からの「これで大丈夫」のお墨付き。修正が入らないことはほとんどないので、珍しいことです!廣森さんさすがですね。
テンプレートもあったし、郁乃さんのコンサルを受けてから書いたこともあり、思ったより上手く書けていたみたいです。プレスリリースにストーリーを含める、など初めて知りましたね。
―PRを学ばれてご自身が変わられた点や気付いたことなどありますか?
発信の大切さに気付きましたね。PR塾に入る以前はそこがあまりできていなかったかと。良いモノを作れば商品が独り歩きしてくれそうな気がするんですが……PR塾の講義でおっしゃっていたスティーブ・ジョブズの言葉ですよね「いくら素晴らしいものを作っても、伝えなければないのと同じ」。あの言葉は刺さりました。
―なるほど、確かにそうですね。では、最後に廣森さんの目標をお聞かせください。
ヘアゴムでヘアケアができる、という認識を構築していきたいです。「アンニュ」をヘアケア用品の中で選んでもらえるブランドにしたいんです。この春に「プレミアム・アンニュ」という、メタルパーツが華やかで、髪の絡まりをより少なくする商品も作りました。
「アンニュ」のヘアゴムで髪のダメージを防ぎ髪質を良くできるということを広めて、選ばれるブランドにすることが目標です。ゆくゆくはシャンプーなど他のヘアケア商品も開発できたらいいですね。
長年携わってきた美容師は技術を売る仕事ですが、商品開発と販売はまた違った魅力があると感じています。悩んでいる人たち、必要としている人たちにこの商品をもっとお届けしていきたいです。