受講生インタビュー

自分を育ててくれた地元に恩返しがしたい―地域活動の一環として副業ではじめた地元企業のPRでメディア掲載多数獲得-石川恵理奈さん

神奈川県に住むPR塾生の石川恵理奈さんは、10年にわたりIT企業の営業として活躍される傍ら、ライフワークとしてふるさと静岡県富士市の地域活動にも従事されています。自分を育ててくれた地域に恩返しをしたいとPRを学び、地元企業のPRで数々の成果を出されています。育休中に学び始めたという石川さんがどのようにPR塾を活用し、成果につなげたのか。お話をうかがいました。

Profile

静岡県富士市出身。津田塾大学卒。IT企業での営業歴10年。現在はWEBメディアの広告営業に従事。

ライフワークとして、首都圏在住ながら地元富士市の地域活動団体に所属。地域活動の縁から、県内企業の広報PRを業務委託で担当。一児(0歳)の母。

■Twitter:https://twitter.com/erinaishikawa95

■Facebook:https://www.facebook.com/erina.goto.33

―これまでに経験されてきたお仕事を教えていただけますか?

新卒でスマホアプリ開発の会社に就職、その後ポータルサイト運営の会社に転職。一貫してIT企業で営業を10年やってきました。自分には何のスキルもないと思っていて。人の話を聞くことも、新しい人に出会うのも好きだし楽しいし、得意なので、気づけば営業一筋でした。

今はポータルサイトのWEBメディアで広告営業をしています。ひとことで言うと、マーケティングの課題をデータと広告枠を使って解決するお手伝いです。広告枠は手段でしかないので、どう使ったら課題解決になるか、色んなメディアがある中で、どう価値を提供してお客様の役に立つかというところで、広告代理店やクライアントさんと向き合う仕事です。

私は見えない100人の役に立つよりも、目の前のひとりの役に立ちたいタイプなので、すごくやりがいがありますし、モチベーションになっています。

―営業一筋でキャリアを積まれてきたのですね。広告のお仕事をされていてなぜPRに興味を持たれたのですか?

大きなきっかけは、仕事とは別にライフワークとして4年ほど前から携わっている、地元(静岡県富士市)に関わる地域活動です。現在は神奈川県に住んでいますが、一般社団法人に所属して、市役所とイベントを企画運営するなど、離れた土地から関係人口として関わっています。

父が地元で小さなステーキ屋さんをずっとやっていたのですが、2年前に父60歳になったのを機に閉店しました。その時に、最後だからと駆けつけてくれたり、惜しんでくださるお客さんがたくさんいらっしゃるのを目の当たりにして、これが自分の原体験だと気づきました。

このお店ひとつで、自分と弟は大学まで出させてもらっていて、それは地域の人や地域の企業さんのおかげで成り立っていた。自分の家族やお店は、地域に生かされていたんだという思いがあふれたんです。地元に還元できる人間になりたい、恩返しできる存在にならなきゃっていう自覚が芽生えました。

地域活動を始めたころは「富士市のために活動している」だけで嬉しくて、イベントに人が来てくれて、新しいつながり生まれたら満足していたのですが、この原体験に気づいてからはそれだけじゃなくて、企業や産業の力になれることをやりたいという思いが強くなったんです。

その思いを地域活動のリーダーに話したら、知り合いの企業さんを紹介してくれて、副業でマーケティングのアドバイザーのような形で関われることになりました。本業の経験が生かせるかと思ったのですが、予算や人手などいろんな条件が違って、同じように役に立つことはできず…。本業でやりがいを感じられるほど仕事ができるのは、会社の看板で仕事させてもらっているからだということを、改めて実感しました。営業はすべての土台になるので、その経験はすごくよかったと思う反面、自分の営業力は「専門スキル」というにはちょっと足りないというコンプレックスもあったんですよね。

また「集客できない」「情報が届かない」というもどかしい経験と、届いたときの大きな喜びを両方味わって、「知ってもらう事」の大切さも知りました。「マーケ担当だから集客できるでしょ?」と言われるけど、それだけでは足りなかった。何か良い方法はないかと探していて行きついたのがPRでした。

(地域活動でのイベントの様子)

―なるほど。地域活動を通してPRの必要性に気づかれたということですが、PR塾に入られたのはなぜですか?

必要なのは本当にPRなのだろうか?と思って、まずはPRに関するいろんな本を読みました。本の中でも地方の企業がPRで成果を出されていて、ワクワクするし、役に立てそうだな、自分に合っていそうだなという直感はありました。

でも本は、手取り足取り教えてくれるものではなく。もともと広報に携わる人がスキルアップするための観点で書かれているものが多くて、私のようにまったくの経験がない人が、今日から何をしたら良いかまでは分からず、知識が点のままでした。

やはり誰かに習う必要があると思い、「インプットだけでなく、動けるところまで学べる」という観点でスクールを探していた時に、Instagramで元PR塾生が学びの過程を発信しているのを見つけました。「OJT式」というのを見て「これだ!」と思ったのですが、あえて疑って、色んな人のインスタや個人ブログをチェックした上で、他のスクールとも比べてから、「内容はよさそうだな」と思ってPR塾の個別相談を申し込みました。

その時担当してくださった方が、「自分はPR塾の卒業生です。フリーのPRプロデューサーとして活動していましたが、もっとこのスキルを広める立場になりたくて、社員としてジョインしました」とおっしゃっていて。卒業生が社員になりたいと思うような誠実な組織ななら、きっとここに飛び込めばなにかできるだろう、と信頼して入塾を決めました。

―実際に入塾してみて、印象はいかがでしたか?

初月の本講義を受けて「これは大当たりだ!自分の直観が当たっていた!」と、早々に期待感がバーンと上がりました。そう思ったのはブレークアウトルームです。塾生たちとワークでアウトプットとフィードバックをし合う中で、とてもポジティブでプラスなエネルギーに満ちているのを感じました。

「何を学ぶか」はもちろん大切ですが、どんな環境で学ぶか?も大事だと思っているのですが、PR塾に集まっているのは、自分で自分の学びや成長に投資している人たち。学びに貪欲で、限られたワーク時間1秒でも無駄にしないぞという真剣勝負な空間でした。斜に構えているような人とか全くいなくて。この空気の中なら、頑張りさえすればきっと成果が出せる。あとは自分がやるかやらないかだと思いました。

あとは、入塾前にLITAマガジンでの記事で塾生の活躍は読んでいたけれど「本当に?特別目立った事例を取り上げているんでしょ?」と思っていました。でも入塾したら、塾生が実際にリアルタイムで成果をどんどん出していました。そのスピードに圧倒されて、最初はslackの「成果・進捗報告」が全然追えないほどでした。そしてその記事に、今度は自分がインタビューしていただけるなんて、ビックリしています。

―入塾前にLITAマガジンを読んでくださっていたのですね。ありがとうございます。こちらこそインタビューできて嬉しいです。実際にはどんな成果を出されたのですか?

地域活動からつながった「キャリアコンサルタント」と「移住したい人向けの転職エージェント」のPRを、入塾当初から担当しています。最初の半年くらいは成果が出なくて少し焦りました。でも、この環境にいれば1年間の間には必ず何か成果は出るという確信はあったので、自分は何か足りないんだろうなと思っていました。

塾生のLIVEやインタビューで、すごい成果を出している方も苦しい時期を乗り越えていることや、副業で昼休みや通勤時間も使ってアクションしている人の話などを聞いて気づいたのは、「自分のアクション量は全然足りていなかった」ということ。そこからメディアアプローチの数を増やしたり、苦手だった電話もしたり、アクション量を増やしたら成果が出始め、全国紙、地元の有力紙、ラジオ、WEBメディアで取り上げていただきました。

成果が出ないと焦りますが、切り口を考えてアクションすれば成果につながるんだと実感しています。自信につながりましたし、「私はこれができます」というものができた、まだ途中経過だけどこの「タグ」を育てていこうと思える、人の役に立つスキルを見つけられたことが嬉しいです。

(広報担当として取材に同席)

―素晴らしいです!アクション量を増やしたら成果が出たということですが、ほかに工夫されたことがあれば教えてください。

アクション量を増やさなくてはと思っても、自分の意思だけで頑張り続けることは難しいので、なるべく行動している人たちに触れて、自分のスタンダード自体を上げていくことを意識していました。

先ほどもお話ししましたが、塾生のライブ配信を聞いたり、相談会、懇親会、塾生の自主企画勉強会に出たり、活躍する塾生たちの挫折経験を聞いて、自分なんてまだまだだ…!と思ったり、成果までのプロセスを聞いて「え!自分の行動量、足りてない!」と実感したり。

6月に出産して育休中の9月に入塾したので、0歳児を育てながら学んでいたのですが、行動している人たちに囲まれていたからこそ、自分も時間のやりくりをして頑張れたのだと思います。

PR塾の学びは再現性が高いので、習ったことは最低限忠実にやるのが基本で、そこに+α、自分らしさを出したいと思っていました。

例えば、クライアントさんと記者さんが話をしている中で「もっとここ深掘りしてほしいな」とか「この記者さんはここが聞きたいんだろうな」というところはアシストする。これは営業で培った共感性の高さが生かせる部分だと思うのですが、記者さんが閉じかけたノートを開いてくれた時に、「これは自分の強みかもしれない」と自信が持てました。

―ご自身の「強み」に気づかれたのですね。PR塾に入ってご自身が一番「変わった」と思われることは何でしょうか?

「やりたい」と思ったことにどん欲になりました。自分の人生に対して欲張りになったのかもしれません。学びや成長にどん欲で、人生がどんどん変わっている塾生たちに囲まれて、自分の視座が上がったのだと思います。「自分はここまでしかできない」と思っていたストッパーが外れた感覚です。

正直、自分ではこれまで結構アクションしている方だと思っていたんですが、もっとやっている人がいる、自分ももっとできるんだ、人生を切り開くためにはもっとアクションが必要なんだという気づきを得ることができました。

今、学んで実践することが楽しくて仕方ないんです。毎日、今日はどんな新しいことができるかなとワクワクしています。

―毎日ワクワク、いいですね。今後叶えたい夢や目標を教えてください。

PRスキルもですが、本業の方でももっと成長して、トータルでできることを増やして地域に関わり、地域と地域外の人との”関わりしろ”づくりをしたいです。

5年前の私のように「何か地域に貢献したい」と思っている人は絶対いると思うので、「地域と関わるっていいですよね」っていうメッセージを、そういう人たちに届けられるように、発信していきたいと思っています。

私がこうして地域活動に関われるのも、本業の制度があってこそ。今は育休から復職したばかりなので、本業もますます頑張りたいと思っていますが、PRのスキルはライフステージやキャリアのフェーズに合わせた使い方ができるという可能性を知りましたし、「役に立ちたい」と思った人や地域のお役に立てるという自信もつきました。PRにはただスキルを身につけるだけじゃない“希望”がありますね。

(大好きな地元の風景)

―最後に、入塾を迷われている方にひとことお願いします。

「PR力」と一口に言っても、学んでみるとPRのプロセスの中で必要になる力が多様にあることをやってみて実感しました。情報収集、企画、伝える力、共通点を見つける力などなど、アクションしてみて自分の「得意」が見えてきました。

今まで私は、つい、人と比べて自分のできないこと、劣っていることに目が行きがちで、コンプレックスがありましたが、PR塾で学んで、成果も出せたら自分の「得意」に自信が持てるようになりました。

多様な仲間がいて、いろんな人生の可能性を見せてくれるし、活躍するロールモデルもたくさんいます。PR力だけじゃない、何か社会に貢献するための切り口が見つけられる場所じゃないかなと思います!

―ポジティブなエネルギーが伝わってきたのが、とても印象的でした。貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございます。ますますのご活躍を楽しみにしております。

※2023年5月20日取材当時の情報です。

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