受講生インタビュー

「お金を上手に回すことで暮らしが整い、家族が安心して過ごせる」その方法とコツを伝える書籍を出版。さらにPR視点を生かした発信で新しい夢を実現するために挑戦中。いとう あこ さん

「今あるお金で幸せに暮らすお金の回し方 『お金の悩み』から解放される!貯まる・増える・活かすたった18のコツ」を出版された、いとう あこさん。5人の子育ての経験から、安心して幸せに暮らすためには、お金を上手に回すことが大切ということに気が付き「あこさん式家計簿講座」を開講。ママのための金融リテラシー講座を開講し、のべ1000人以上の主婦のライフスタイルを改善されてきました。今は、PR塾の学びを生かし、積極的にSNS発信を行なうなど、以前から持ち続けている「日本の子どもの数を増やす」夢を実現するために新たな取り組みに挑戦中のいとう あこさんにお話をお聞きしました。


PROFILE

お金と暮らしのコンサルタント

幼稚園時代から「暮らしの手帖」や「ミセス」を愛読し、家庭を大切にする女性像を持ち続ける。父親の影響で株式投資にも興味を持っていたことから、証券会社に入社。退職後は、5人の子どもを育てながら、さまざまな講座を開講。理想の暮らしとお金の両方から日々の幸せを掴むコツを学ぶ。主婦を対象に金融リテラシーをテーマにした「あこさん式家計簿講座」が評判となり幼稚園や地域の集まりなどで講演活動をおこない、自信を持って家庭生活を運営できる主婦を増やし続けている。

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2023年5月に出版した書籍

1年半で退職し専業主婦に。知らない土地で毎日泣いて過ごした日々

子ども時代はどんなお子さんだったのでしょうか?

小さい頃は、すごく元気でスカートを履いたことがないくらい。ボーイッシュという言葉がピッタリな子どもでした。料理もしたことがなかったし、縫物も全然ダメ。野球が好きでしたね。

就職は、父親の影響で証券会社に入社しました。証券会社というと、バリバリ働いて稼いでというイメージがあるかもしれませんが、当時はまだ男女差があって、女性は店頭営業、男性は会社回りをするという時代でした。女性は結婚したら退職することがほとんどで、女性は腰かけ程度に仕事をして…という雰囲気。今では考えられませんが、そういう時代でした。

証券会社で1年半働いて、結婚してすぐに会社を辞めて、主人の仕事の関係で東北地方に引っ越ししました。23歳の時にまったく違う生活がスタートしたのです。すぐに妊娠したので、いきなりママになってしまった上、知らない土地で主人は忙しくてなかなか家に帰ってこない。どうしたらいいのかわからなくて、毎晩泣いていました。母が近くに住んでいたので、手伝いに来てくれるのですが、帰る時は毎回泣いて、友だちもいないし本当に辛い生活を送っていました。

5人の子育てで培ったノウハウを講座に

-そんな辛い状況から、どのようにして講座を開講することになったのですか?

子どもが5人になったころには、嫌いな家事や、苦手だった子育てが「意外と楽しいじゃん」って思えるようになってきました。5人目でやっとです。
子どもが3人のときに少しだけ外に出て働きましたが、4人、5人になってくると物理的に働くのは難しくなりました。でも、社会とつながりたい、役に立ちたい、もちろんお金も収入も得たい。でもそれよりも自分がこのまま子育てだけで終わるというもの嫌だという思いもありました。しばらくたって、この辛い子育てや家事をやり切ったとき、私が工夫してやってきたことは、意外とみなさん知らないんじゃないかと思うようになったのです。

講座を始めたのは、友だちから料理を教えてと言われたことがきっかけです。最初は友だちを家に呼んで教えることからスタートしました。それでブログに講座のことを書いて、申し込みできるようにしたら、知らない方から申し込みが入って、初めてSNSで知らない人と繋がって驚きました。最初は数千円という金額から始まりました。

当時は、次々とアイデアが湧いてきて、講座をたくさん開講しました。お金の話、洋服、料理や家事の話、片付けなど、色々なコツを紹介して、全部で300回くらい開催したと思います。時には講師の方に来ていただいてコラボ講座を開催することもありました。

講座をする中で気が付いたのは、家庭がうまく回れば、仕事も子育てもうまくいって、滞りなく日常が送れるということ。女性は欲張りなので家庭だけでなく、仕事も全部自分の思い通りにしたい。家庭のことを一つひとつ丁寧にしていくことで、意外といいことが起こるんだという気付きもありました。

幼稚園で開催したお金の講座の様子

ニガテだからこそ継続できる工夫をしたら、講座になった

講座が出来たのは、本当に家族のおかげです。子どもがこんなにいなかったらわからなかったことや、お金の回し方、料理の食材の使い方とか、どれひとつにしても、やってみないとわからないことでした。今は、検索すれば色々な美味しいメニューが出てくるので、作ることは簡単にできます。だけど、それを365日、朝、昼、晩、900食、1200食とか続けなくてはならない。いつも「無理」と思いながらやってきました。だけど、それを教えることが仕事になったんです。

今は、苦手ならやらなくてもいいという考え方もありますが、私はやらなきゃいけないと思い込んでました。そういう時代でしたし。料理は今でもニガテです。夕方になってくると、ご飯何にしようって、胃がキュッとなります。

私も料理教室とか、講座に行くのは好きでした。行くと綺麗にテーブルコーディネートされていたりしますよね。私はテーブルコーディネートはできないし、道具もないし。そういう場に行くのは好きで行くけど、そこでしていることを再現するのは難しいことってよくあると思います。私の料理教室の場合は、レシピもいりません、超簡単だから再現しやすい。材料もほとんど使わない。塩ぐらいです。そもそも家に調味料がないんです。

本にも書いたのですが、みなさん買いすぎてると思います。色々な調味料が魅力的に感じてしまうんですよね。子どもから「マヨネーズないの?なんで?」といつも言われるんですけど「いらないよね?」という感じ。基本は塩で大丈夫です。塩だけじゃなく、いい油を使ったり、いいお醤油やみりんを使えばいい。みんな調味料を色々使いすぎてると思います。それでお金も使うことになるし。私は、マヨネーズもカレールーも買わないので、値上がりしたと言われても、買わないからわからなかったくらいです。

自宅サロンの様子

モチベーションは下がる前に先手を打つ

ー上手くいかないこともあったのでは?

私は結構落ち込む方なので、落ち込まないように先手を打っています。もちろん、人は気持ちの波があるので、落ち込むことも一年を通してあるし、一日の中でも細かい波があると思います。波があって気持ちが落ちることを前提にして、落ちる前に募集を出したり、お友だちに声をかけるんです。そうすると、気持ちが落ち込んでいても友だちが来るからとか、講座募集してるからって、強制的に上がるようにしていました。

発信する人はみんなPRを学ぶべき

ーなぜPRを学ばれようと思ったのですか?

SNSで発信をしてきましたが、発信はPRの考え方がないと伝わらないんです。自分の思いも大事だし、熱量も高くないとダメだけど、それだけじゃなくPRの手法を知って出すのと知らないで出すのとではまったく違う。ゴールがわかって、何に向けて書くかが大事です。郁乃さんが出されているメルマガはいつもお手本にしていて、教材としてチェックしています。PRの考え方は、発信する人はみなさん知っておくべきだと思います。

子どもの数を増やすための取り組みをPRで発信していきたい

1000人も生徒さんがいたら、PRを学ばなくても集客は成功しているのでは?

子だくさんになった以上やっぱり、日本の子どもの数を増やしたいという使命を持っています。私は子どもが苦手だったし、結婚しても子どもはいらないかもしれないと思ってたのに、いつの間にか5人になって「意外にいいじゃん」って思いました。

そういう人って、多分たくさんいらっしゃると思うんです。だから、子だくさんでも、大変そうなだけでなく、楽しそうにしている人が世の中にいるんだって知ってもらえれば、もしかして、迷ってる方が子どもいてもいいかなって思ったりするかもしれない。5児のママだという認知を上げれば、世の中もうちょっと子どもが増えるんじゃないかなと思っています。

PRを学ぶ時も、今もそうなんですけど、婚活をしたいってずっと思っていました。いわゆる仲人がしたいのではなく、世の中にもっと気軽に出会える場を増やす仕組みを作りたいというテーマがあります。実は取り組み始めて、4、5年経っているのですが、なかなかボランティアの域を抜けなくて、仕事として成り立っていないんです。婚活の仕組みを作りたいけど、できてからPR学ぶのでは遅いと思って、平行して学ぼうと思いました。

もうひとつPRを学んだ理由は、生徒さんの中には、どんどん認知を拡大させている方がいるので、サポートするときにセットでプレスリリース書いてあげようかとか、教材づくりのお手伝いとか、講座のお手伝いもできたらいいなと思っていました。これも私のひとつの武器になっています。

ALGアカデミー料理講座の様子

何をするにもお金が関係する。お金の知識をしっかり身につけて欲しい

ー本を出されたのはどんなきっかけがあったのですか?

2012年から家計簿講座を開催し、テキストを自費出版で作っていました。数年前に受講生さんがご自身のお仕事で書籍を出版された際、「あこさんのテキストも出版されては?」と編集者さんを紹介してくれました。それがきっかけで家計簿講座の書籍を出すことが決まりました。

読者層は、主婦に絞らなくても幅広い世代でもいいのではという話になったので、それだったら私は子どもに向けて書きたいし、息子もいるし、娘もいるし、独身の方でもいいし。編集者の方とお話をしていくうちに、やっぱりお金って大切ですよねということで、家計簿からどんどん話が膨らんでいきました。

私のアイデアや経験は、子ども5人一人ひとり順番に伝えるのは大変なので、何かにまとめたいとずっと思っていたんです。子ども世代が、これからどうやって生きて行くかが大事です。食べ物も生き方も仕事も全部お金につながっているので、ちゃんと残したいと思っていました。だから、出版のお話をいただいたとき、これで私のお金の知識が全部出せる、子どもに伝えたいことがまとめられると思いました。結果的に、これさえ読めばお金のことは、だいたいわかるようになっているので、私が体調悪くなった時とか、いざという時には子どもに読んでもらおうと思っています。

ーどんなことを伝えている本ですか?

お金は、たくさんなくてもいいんですよ。1億円稼ぐ人は1億円出ていくし、100万円の人だってすごい幸せな生き方できるわけです。なんとなく、みんなすごい高い数字を目標にしていて、私はそれが不自然な気がしています。今ある幸せ、今の手の中にある幸せで、優先順位を考えて、どんなことが幸せか見つめ直して欲しいです。そうすると、本当にお金の価値が分かってくると思います。
書籍も300万円の貯め方とか、1000万の貯め方という内容にしたら、売れるのかもしれませんが、私はそれを伝えたいわけじゃないし、節約という言葉もなるべく使わないようにしています。節約を推奨してるわけではないのです。人それぞれ幸せは違いますし、欲しいものも違う。我慢しなくても自分の幸せを掴めるということが、本で伝えたかったことです。

出版をしたことで色々な人から声がかかるように

ー出版して変わったことはありますか?

たとえば、こうして郁乃さんからお話がいただけるなど、色々な方からたくさん声が掛かるようになりました。SNSだと同じつながりの方から声がかかることが多かったのですが、出版になると思ってもみなかった方から声がかかるようになりました。私からは声がかけにくいようなステージの方から声をかけていただいたり、紹介していただいたり。出版は認知活動の面では最強だと思います。

低く長く発信を続けていく

ーこれから挑戦していきたいことはありますか?

社会に少しでもお役に立ちたいという気持ちがずっとあります。長く続けることってすごく難しいと思っています。私は婚活の取り組みを始めようと決めてから、ずっと続けてきましたがなかなか難しい。だけど、せっかくするなら、一気に高く上がるよりも低くてもいいから長く続けるという方法で辞めずにどんなカタチでもいいから発信を続けたいと思っています。子どもの数を増やしたいという思いをどうやって伝えていったらいいか考えながら、ずっと挑戦していきます。

いとう あこ さん

ー5人のお子さんを育てられ、ご苦労されながら講座を開催されてきた、あこさんのお話は説得力がありました。素敵なお話、ありがとうございました。

※2023年10月取材当時の情報です。

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