「おうち時間」で人気高まるエプロンブランド 一時は廃業を考えるもメディア掲載とSNSで認知拡大-勝田亜純さん
「おうち時間」需要で人気が高まっている“映える”エプロン。PR塾生の勝田亜純さんは10年ほど前から、そんな素敵なエプロンのブランドを立ち上げて、少しずつファンを増やしていました。エプロン離れやコロナ禍で一度は廃業も考えた勝田さんが、なぜPR塾で学び、どのように活用しているのか、お話しをうかがいました。
Profile
GIVERNY / ジヴェルニー 代表
岡山出身。国立岡山大学卒。イギリス大学院留学後、 丸紅欧州会社(ロンドン)、米アパレルブランド(株)トミーヒルフィガー・ジャパン、実家の生地企画会社を経て、「おうち時間を彩る洋服のように選べるエプロン」がコンセプトのエプロンブランドGIVERNY / ジヴェルニーを立ち上げる。
オンラインショップの他、百貨店ポップアップ や セレクトショップ卸、料理番組やドラマといったテレビ番組への衣装協力なども行う。二児の母。
instagram : https://www.instagram.com/giverny_apron/
エプロンのブランドを始めたのはおしゃれなエプロンが欲しかったから
-勝田さんはこれまでどんなお仕事をされてきたのですか?
ロンドンの商社で金属などの三国間貿易のアシスタントをした後、アメリカのアパレルブランドの日本法人で輸出入などに関わる業務を経験しました。
その後実家の生地企画会社で海外営業を担当していました。実家は岡山、結婚して暮らし始めたのは東京。行き来しながら仕事をしていたのですが、出産を機にしばらくは子育てに専念しようと専業主婦になりました。
-現在はエプロンに特化したブランドを運営されていますが、どうしてエプロンのブランドを始めることになったのですか?
子どもが幼稚園に入る頃、周りのママ友も仕事復帰をしたり就職したりする人が増えて、自分も何かしたいと思いはじめました。ただ、フルタイムでばりばり働けるほど時間はありません。ふと、「ネットショップだったら在宅でもできるから、今の私にも始められるかもしれない」と考えたんです。
実はその頃、デパートで結構奮発して買ったエプロンをしていたら、夫に「保育士さんみたいだね」と言われたことがありました。当時は花柄やレースなど、割と家庭っぽいデザインが主流で、自分としても好みのものがなかったんです。
「お洋服を選ぶようにおしゃれなエプロンを選べたらいいのに。エプロン専門店ってあまりないからやってみようかな」と、ネットショップではエプロンを売ることに決めました。エプロンならパターンもそんなに難しくないし、サイズ展開もいらないので、取り掛かりやすかったし、個人でできる範囲でやるにはちょうどいいと思ったんです。
-ネットショップだけではなく、有名百貨店でも販売されているとお聞きしましたが。
はい、2年目に飛び込みで伊勢丹新宿店に営業に行きました。エプロンに特化しているブランドが珍しいことや、当時は30代の子育てママがおしゃれにつけられるエプロンが少なかったことから、幸いにもポップアップで出店できることになりました。
でも、競合が少ない代わりに市場も小さいし、百貨店の常設の売り場もどんどん縮小されて、ポップアップの機会も減っていきました。エプロン市場自体が縮小傾向なんだと気づいたところで、コロナ禍になり、イベントは全てなくなったんです。ポップアップのために在庫も作ってしまったのに、どうしよう…と思いました。
コロナ禍でイベント中止のピンチが「おうち時間」でチャンスに変わった
-コロナ禍の影響を受けたということですか…。
はい。百貨店のイベントがなくなって、ネットショップのみになってしまいました。ステイホームで、「ホームパーティー」とか「お料理教室」とかエプロンを使う機会もなくなって、「こんな状況でエプロンを買う人なんていないかもしれない。もうやめようかな」と思いました。
でもそのうち、SNSで「お料理はじめました」「パンづくりはじめました」「ガーデニングはじめました」と、「おうち時間」を発信する人が増えてきていることに気づいたんです。家の様子を映す機会が増えれば、エプロンを使ってくれる人がいるかもしれないと思ったら、実際にネットショップのお客様が意外と減らなかったので、やめずに続けることにしました。
ただ、続けるにあたり、もう少し認知やブランド力を上げるにはどうしたら良いのだろうと本を読んだり講座を探している時に、PR塾の広告を見て、代表の笹木郁乃さんの本も読みました。
でも私、疑り深いのでずっと迷っていたら、コロナが少し落ち着いて、百貨店のイベントが再開されました。その時に、こちらは一生懸命接客してやっと一枚買っていただける状況なのに、お隣の有名ブランドのハンカチショップは、何もしなくてもどんどんお客様が購入していくのを見て、郁乃さんのエアウィーヴ時代の話を思い出したんです。「まさに今の私は無名だったころのエアウィーヴと同じなのではないか? PR塾で学んだら、もしかして郁乃さんの時のようになれるかもしれない!」と思い、入塾を決めました。
-実際に入塾されてみて、どんな印象でしたか?
広告は大体良い事を言うものなので、騙されていたらどうしようと心配していたのですが(笑)手取り足取り詳しく教えていただいて、質問したら何でも答えていただけることに驚きました。ものすごく結果にコミットしている印象を受けましたし、受講生の方もとても熱心な方ばかりで、最初は熱量に圧倒されましたが、自分も結果を出したいと強く思えました。
-みなさんの熱意に影響を受けて、どんな成果を出されたのでしょうか?
メディアへの露出という点では、新聞3紙の取材とラジオ出演、webメディア取材、それからオウンドメディアのインタビューを2つほど受けました。
一番の成果は自分のサービスを見直し、言語化できたこと
-たくさんのメディアに取り上げられたのですね。
はい、それも大きな成果ではあるのですが、何より大きかったのは、自分のサービスを見直し、言語化することができたことだと思います。
お客様が知りたい情報は何なのかが客観的に分かるようになり、それを目に見える形にすることで、お客様への届き方が変わってきたと思います。
実はPR塾で学び始めるまでにも、新聞に掲載されたり、女性誌に貸し出したり、大手通販で取り扱いいただいたこともあったのですが、それを表に出すことはしていなかったんです。お洒落で便利で、問題を解決してくれる良い商品さえ作っていればいいと思っていたし、むしろ「知る人ぞ知る」というイメージが心地よいとさえ思って隠していたので、「知られる勇気」という言葉に背中を押されました。
メディアに掲載されることが、「信頼」につながることや、お客様が「他のお客様の声を」知りたいと思っていること、エプロンがお客様のどんなお悩みを解決するかを伝える必要性、「ストーリー」の大切さなど、言われたことが全部腑に落ちて、初めて納得がいきました。自分がSNSでしゃべるなんてありえないと思っていたけれど、InstagramのLIVEをするようになりましたし、自分の固定概念をずいぶん覆されたと思います。
おかげさまで、SNSはこちらからアクションしなくてもフォロワーが増えるようになったし、お客様がご自身の投稿でご紹介してくださるようになったり、それをこちらがまた投稿したりと、繋がって拡散していく実感があります。
-大きく変化されたのですね。成果を出すためにどんな工夫をされましたか?
基本的には、テキストや、講義で学んだ通りのことをしただけなのですが、最初はなかなか自分のサービスに落とし込めなくて右往左往していました。
slackで過去例をじっくり見たり、懇親会などでちょっと先を行っている受講生のリアルな話を聞いたりして、具体的な実践方法やアプローチ先を参考にしながらすすめていると、一度きっかけを掴んだら、すこしずつやり方が見えてくるようになりました。
また、なかなか数多くのメディアにアプローチできず悩んでいたら、お手伝いをお願いできる方にサポートしてもらうことができたので、積極的に人間関係を広げたのも良かったと思います。
新聞に掲載された記事
-今後の夢や目標を教えていただけますか?
まずは、エプロンショップの認知を拡大することですね。もうあとは行動するのみ。PRの力を最大限生かして「あ、聞いたことあるエプロンショップが出店しているから覗いてみよう!」と 思ってもらえるような状況にしていきたいと思っています。
そして、次の目標は自分のまわりの方のサービスも同じように認知をあげることをお手伝いしたいです!知られてないけど、いいサービスや商品をお持ちの方はたくさんいらっしゃると思うので、ゆくゆくはそういう方のPRサポートもしていきたいと思っています。
文章を書くのも、切り口を探すのも好きだし、社会性にからめて考えるのも面白いし、やりたくない要素がひとつもないんです。知られていないものを、多くの人にお知らせすることにとても意義を感じるので、ぜひお手伝いしたいと思っています。
私これまでひとつのことしかやってはいけないと思い込んでいたんです。でも、私がやりたいことはエプロンを売りたいということだけじゃなくて、PRのサポートもしていいんじゃない?いろんなキャリアの点をつなげていけばいいんだって思えるようになったのも、PR塾のおかげだと思います。
-最後に、入塾を迷われている方にひとことお願いできますか?
いろんな講座やスクールがあると思いますが、入って損はないというか期待以上の塾だと思います。内容が具体的だし、すべての事業者に必須な知識もマインドも身につくと思います。
-貴重なお話をありがとうございました。GIVERNYのエプロンが多くの方に届くこと、また勝田さんのPRプロデューサーとしてのご活躍を楽しみにしております。
※2023年2月13日取材当時の情報です。