2児を育てるシングルマザー 未経験から地元企業のPRで掲載多数獲得―三島慶子さん
三島慶子さんは、1歳と3歳の男の子を育てながら地元岐阜県の地域おこしや企業のPRプロデュースを担当されているシングルマザー。未経験だったPRの仕事で数々のメディア掲載を獲得されました。小さいお子さんを抱えながら、どのようにPR塾で学び、成果を出されたのか、お話をうかがいました。
PROFILE
既存営業(アパレル製造卸)・新規営業(求人広告) アパレル営業、求人広告営業を経験後、DVやモラハラなどにより2人目妊娠後期で母子寮生活に。
離婚を機に地元に戻ったことで、地元やもっと知られていくべきモノ・ヒト・コトの魅力を発信していきたいと思い、地域おこしサポーターとして地域公式LINEの立ち上げと運営に携わりながら、地元岐阜の企業を中心に、PRプロデュースを行う。
FB:https://www.facebook.com/keiko.mishima.9003
Instagram:https://www.instagram.com/kspressroom24/
どこにいても働ける仕事をしたいとPRの道へ
―これまでのお仕事について聞かせてください。
以前は、名古屋でアパレル製造卸の会社と、求人広告の会社で営業をしていました。
どちらも営業なのですが、アパレルの会社では「決められたもの売る」ということにどうしても抵抗がありました。
そして求人広告の会社では広告費をたくさん出せる大きい企業と、困っているけれどお金を出せない小さい企業では、情報量に差が出てしまうことが、どうしても気になってしまって。私に営業は向いてないなぁと思っていました。
―PRを学ぼうと思ったのはどうしてですか?
離婚して名古屋から地元岐阜に戻ったので、名古屋での仕事を辞めなくてはならず、かといって当時はずっと岐阜にいるつもりはありませんでした。どこでも働ける仕事をしたい、と考え始めていたときにPR塾を知ったんです。
PRの仕事ならどこにいてもできるし、「本当に共感できるもの」や、「本当に助けが必要な人」のサポートができる。これなら自分のスタンスにフィットした、やりたい仕事ができるかも、と思ったんですよね。すごく悩みましたが、地元でPRと言えば「この人」という存在になりたいと思って入塾しました。
―実際にPR塾に入ってどうでしたか?
最初は「場違いなところに来てしまった」と思いました(笑)
受講生は経営者や、企業の広報されている方が多くて、年齢層も割と高かったですし。
でも、入塾の時点ですでにモニターを2社お願いしていたので、実践的に学ぶことができました。
―最初からモニター企業さんが決まっていたのですね。
はい、まずはモデルになる企業がないと、架空のプレスリリースでは実際にアプローチできないと思ったので。最初に動画をバーッと全部見て、企画書やプレスリリースを書いてメディアにアプローチしました。
持ち前の行動力で記者にも信頼されるPRプロデューサーに
―素晴らしい行動力ですね。成果にはつながりましたか?
モニターの2社以外の企業さんのPRもするようになり、業界新聞や、地元岐阜新聞などの取材や掲載を獲得しました。
また、その成果や自分の活動をSNSで発信するようにしたところ、それを見た知人からお仕事のことを相談されて。すぐ記者さんに連絡したら、掲載に至ったケースもありました。
あとは、実際に記者さんとやり取りしているうちに、「お願いする」スタンスではなく対等な関係が築けるようになってきたのも成果のひとつだと思います。
最近では、記者さんの方から「PRで困っている方がいるので三島さんをご紹介してもいいですか?」とお声をかけていただきました。こういう展開もあるのか!と嬉しく感じています。
―PR塾のコンテンツの中で、その成果に一番役立ったものは何だと思いますか?
すべて役に立っているので一番を選ぶのは難しいですが…。
ひとつはSlackの成果報告です。他の方の報告が刺激にもなりますし、リアルタイムの成功事例を知れるので、すごくヒントにもなるんですよ。実際に参考にさせてもらって掲載につながったこともあります。全国の受講生から報告が上がってくるので、自分の住む地域以外のクライアントさんのPRをするときにも、役に立つと思います。
もうひとつは、メディア交流会です。
毎月1回締切があると、そこに向かってプレゼン内容を考えなければならない状況になるので、新しい切り口を考えたり、新しいクライアントさんに声をかけたりする、節目のような存在になっています。
もちろん1分で簡潔にまとめるという力は強みにもなりますし、他の方のプレゼンがとても参考になりますね。
小さな子どもがいても安心して学べる環境
―小さいお子さんを育てながらのPR塾での学びやPRのお仕事については、今どんなことを感じていますか?
1分間プレゼンをしている最中に、後ろで子どもが号泣したことがあったんですが、皆さんの反応がすごく温かくて。「お子さん小さいのに頑張ってるね」と声をかけててくれる仲間がいることがありがたいです。
「主婦だから」とか「子どもがいる」とかいう理由で躊躇しなくて良い環境ですし、ほかに頑張っているママさんの姿を見ると、自分も頑張ろうという刺激になります。
またPRの仕事はパソコンさえあれば、8割を自宅でできるので、子どもがコロナに感染して家を出られなかったときに、この仕事をしていて本当によかったなと思いました。
―これからの目標を教えていただけますか?
1年間、企業のPRのお手伝いをしてきて、1人でできる件数に限りがあることや、地域によってメディア事情に違いがあることに気づき、活動しているご本人や当事者が、直接ご自身でPRできるようになるのが理想なのではないかと感じています。
なので近い将来、コンサルというか、スポットで必要な時だけ相談できるような仕組みや、セミナーのようなこともしていけたらと思っています。
―オリジナルのサービスができそうですね。
そうですね。
そして、まだ先のことになりそうですが、、シングルマザーのシェアハウスのようなことをやりたいという夢もあって。
岐阜に戻る前に、3カ月母子寮にお世話になったことがあったのですが、人にも物資にもすごく助けられました。でも実は、定員が少なく条件も厳しくてなかなか入れないんです。
1人で家を探して暮らすのは大変ですが、同じ境遇のお母さんたちのシェアハウスがあれば、効率もいいしハードルが下がりますよね。
さらにそのシェアハウスを拠点に、仕事探しに困っているお母さんと、事業承継に悩む地元の方々のマッチングのようなこともしていきたいと思っています。
―それはPR塾に入ってから考え始めたのですか?
シェアハウスはもともとやりたいと思っていましたが、PRを学んだことによって、戦略的な事業設計をしやすくなったと思います。
社会性のある取り組みや、広く知ってもらいたいこと、助けてあげたいと思うことって、「お金ありきではない」ことも多いじゃないですか?
お金はあまりかけられないけど、多くの人に知ってもらう必要がある。その両方のことを叶えるにはPRのスキルが大きいのではないかと考えています。
PRはおせっかいな気持ちがメリットになる仕事ですよね。女性は特に共感力が高い方が多いと思うので、その気持ちを生かせるお仕事だと思いますし、地域のために何かやりたいという人にも良い方法だと思います。
―PRスキルを生かして、ぜひ夢を叶えていただきたいです。これからのご活躍も楽しみにしております。
※2022年8月25日取材当時の情報です