受講生インタビュー

障がいのある息子さんと生きてきた中での気づきを本にしたい-10年以上温めた夢を叶えた田中伸一さん

現在PR塾VIPで学ぶ田中伸一さんは、障がいのある息子さんと生きる中で学んだ「幸せ」や「生きる意味」について本を書きたい、そしてその本が誰かの希望なれば…との思いで4年前にPR塾に入塾。認知活動ゼロの状態からコツコツと実績を積み重ね、今年ついに目標の出版を叶えました。田中さんがどのようにPR塾での学びを生かして結果につなげられたのか、お話をうかがいました。

■Profile

1970年福岡県生まれ。プロコーチ、心理カウンセラー、人材育成コンサルタント。大分大学経済学部卒業後、福岡銀行に勤務ののち、障がいのある息子の病院・施設の関係で転勤のない新日本製薬へ転職。その後、プロコーチの資格を取得し、2008年独立。地場上場企業や自治体から個人まで幅広い依頼を受け、研修受講者は1万人を超える。息子と生きるなかで、人生で大切なことを学び、仕事も生き方も大きく変わる。この学びを多くの人に伝えるため、2019年より講演活動やブログを始める。アクシスエボリューション代表。

URL:https://www.axisevolution.com/

blog:https://tanaka-shinichi.hatenablog.com/

blog:https://ameblo.jp/tanaka-shinichi/

「誰かの希望になる本を書きたい」認知活動ゼロからのスタート

―田中さんは、コーチングや人材育成のお仕事をされているということですが、PRに興味を持たれたのはなぜですか?

実は、仕事とPRは無関係なんです。障がいのある息子と生きる中で学んだ大切なことを、多くの人に伝えるために「本を出版したい」と模索しているとき「PR」を知りました。

―お仕事ではなくご自身のプライベートでのご経験を出版したいと思われたのですね。それはなぜですか?

息子はダウン症があり、生後2カ月で気道が塞がり、気管切開をしていて、痰の吸引などの介護も常に必要です。口や鼻で呼吸できず、声を発することもできません。最重度知的障害もあります。「心配ですね」とか「大変じゃないですか?」といった声を掛けていただくこともあります。私も初めは不安でした。

でも今は全く心配はなく、むしろ「幸せ」しかありません。息子がいてくれたお陰で、私の人生が大きく変わり、たくさんの幸せを感じることができるようになりました。こんなに素晴らしい子が存在してくれていることを多くの方に伝えたいと思ったんです。それが本を書きたいと思った理由の一つです。

でも、そこに至るまでは、焦りや不安、挫折を感じ、苦しんだ時期もありました。一番大きな挫折は、独立直後にリーマンショックが起きて、先の見通しが立たなくなってしまったことです。仕事もやる気もなくなり、時間だけがあるというときに、野口嘉則さんの『3つの真実』という本を読みました。私にとって立ち直る大きなきっかけになった本です。私もこんな風に、誰かにとって生きる希望になるような本を書きたい―そう思ったのが、もう一つの理由です。4か月かけて『3つの真実』をノートに書き写しました。

―2つの意味があるのですね。出版やPRを学ぶ場所はいろいろあると思うのですが、なぜPR塾を選ばれたのですか?

本を出版したいと思い始めたのは2010年くらいだったのですが、本腰を入れて動き出したのは2018年。ある出版ゼミに所属して学び始めました。そのゼミでの最後の講義に、郁ちゃん(PR塾代表の笹木郁乃)がゲストで登壇されたんです。「本を出す人はPRも大切ですよ」という話を聞いて、なるほど、すごいな、そういう方法があるのか、と思いました。

その講義の中でプレスリリースを作るワークがあったのですが、40人近い受講者の中で、たまたま私が指名されて発表をしたら、郁ちゃんが大絶賛してくれて「応援しています!」と言ってくれたんです。

また、私の書きたい本はビジネス書や実用書ではないので、出版ゼミの塾長からも「田中さんの場合は、新聞などで認知が広がった方が出版に結びつきやすい。PRが鍵です」と言われ、すぐにPR塾で学ぶことを決めました。そこからブログでの発信や講演活動なども始めたんです。

(PR塾代表笹木と)

―それまでは認知活動はされていなかったのですね。実際にPR塾で学び始めてどんな印象でしたか?

実は、私はPR塾に2回入塾していて、今またVIPで学んでいるのですが、初めはまず塾生一人一人に対して、ここまで丁寧に対応してくれるのかと、親身な対応に感激しました。動画も分かりやすく、テキストもし充実しています。また添削がとてもしっかりしていて、見逃してしまいそうな細かいところまで拾ってくれることに驚きました。

PR塾での学びをコツコツ実践 目標の出版を達成

―PR塾がOJT式になる前と後、そして卒業生のコミュニティでも学んでくださっているということですが、どのような成果がありましたか。

メディア掲載実績としては、私の講演活動や、息子の書道・絵画の個展など、これまでに新聞16回、テレビ8回、月刊誌『致知』特集4ページ、その他Yahoo!ニュースなどにも掲載されて、認知が広がりました。

また今年6月には目標としていた本『お父さん、気づいたね! 声を失くしたダウン症の息子から教わったこと』(地湧社)を出版することができました。

(地元書店のお勧め本として展開)

―ついに出版の目標を叶えられたのですね。おめでとうございます! どんなお気持ちですか?

ついに、やっと、という気持ちです。自分の中では「出版する」って決まっていたので。

何年もかけて、何千時間も費やしてよく頑張ったなと思うけど、やっていて充実感もあったし、私自身の成長にもなっている気がします。

―目標を達成するために工夫されたことや意識して取り組まれたことを教えていただきたいのですが。

PR塾で学んだことを、コツコツ実践しました。

学びに忠実にメディアアプローチをして、数々のメディアに取り上げていただいていたことが、出版の決め手になったと思います。

実は出版ゼミで何度か出版社へのプレゼン大会に参加して、興味を持っていただいた出版社さんもあったのですが、出版には至りませんでした。

そこで、PR塾での学びをもとにメディア掲載実績とお手紙をつけて、1カ月半で68社に出版企画書を送りました。その中からお声掛けいただいて、半年後に出版が実現したんです。

また、今回の出版にあたり、PR塾で繋がった皆さんがご紹介してくださったり、そのご縁で情報をシェアしていただいたりして広がっているのもとてもありがたいです。

―出版されて、何かご自身や周りの状況に変化はありましたか?

出版してから、毎日何人もの方から本のご感想のメッセージをいただくようになりました。ご自身のSNSなどで発信してくださったり、個別にご連絡をいただいたり、発売から1か月で合わせて100件近くに上ります。

丁寧に感想を伝えてくださる方が多く、こんなにご感想をいただけるなんて想像していなかったので、とっても嬉しいです。お子さんに障がいがある方からの喜びの声に、涙することもあります。

また、ラジオやClubhouseなど音声メディアでの番組にゲストで呼んでいただく機会も増えました。

この本には様々な要素が盛り込まれているので、読む方にとって響く要素がそれぞれ違うということにも改めて気づきました。

物語そのものに感動される方が多いのですが、息子の生き方や名前の話に感心される方、私が独立後に落ち込んだところに共感される方、娘との交換日記の場面が心に残る方、妻の気持ちになって読まれている方、心の対話に惹かれる方もいるし、感謝のシーンが響く方もいます。

もともと「苦しかったり、落ち込んだりすることがあっても大丈夫。立ち直るきっかけにしてほしい」と思って書いた本なので、伝わってよかったと思いますし、生き方が変わるきっかけになったら嬉しいですね。

自分と息子にしかできないことをしたい

―今後の夢や目標を教えていただけますか?

出版はできたのですが、本業もありますし、実は出版に関してのメディアPRがほとんとできていないので、これからやっていこうと思っています。郁ちゃんから教わった方法をしっかりやれば、多くの人に広がるのは確実なので。

認知を広げる方法を知らなかった私でも、学んだ通りに行動すれば結果が出るというのは自分でよく分かっているので、人から聞かれたら「PR塾で学んでいます」って伝えているんですよ。

また、本業も好きなのですが、「息子との体験の講演活動」は楽しくて私にしかできないことですし、喜んでくださる方も多いので、いつかそれが仕事の柱になったらいいなと思っています。

「息子さんに会いたいです」というメッセージもいただくので、知らないところに行くのが大好きな息子を連れて、全国を旅しながら講演できたらいいですよね。

(息子さんとのお写真)

―素敵な夢ですね! 最後に入塾を迷われている方にひとことメッセージをお願いします。

ここまで親身になって、心から応援してくれる塾はないと思います! 迷っているんだったら入塾した方がいいですよ。色んなところで学びましたが、郁ちゃんの情熱は一桁違って、人生をより良くしてほしいという想いがあふれています。誰にでもできるようにわかりやすく教えてくれるし、コンテンツも「ここで完成」ではなく、常にブラッシュアップされている点もいいですよね。

PR塾で学んだことで、認知拡大や出版に関して迷いがなくなり、「どうしたらいいかな?」が、「絶対できるんだ」「絶対広がるんだ」に変わりました。

世の中に伝えたいことがある人は、是非、進んでください。

―貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。ご著書がますます広がり、全国各地で田中さんと息子さんにお目にかかれる日を楽しみにしております。

※2023年7月10日当日の情報です。

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