臭いで獣害対策を行う液材を開発するも販路を模索 新聞掲載から一気に100件以上の注文・問い合わせが舞い込んだ-敦賀智行さん
敦賀智行さんは、イノシシなどの獣害に悩む人たちを救いたいと、バイオマス発電の廃液を利用した「臭いで獣害対策を行う液材」を開発、販売しています。悩んでいる全国の人に届けるにはどうすれば良いか…。模索していた敦賀さんが、数々のメディア掲載を獲得し、全国から100件以上の注文・問い合わせが殺到するまでの経緯をお聞きしました。
Profile
日本大学理工学部出身、床材メーカー勤務15年を経て、無人島にあるリゾートホテルの会員権販売に携わる。
2019年に独立、現在は臭いで害獣対策を行う液材『ガーデストPro』の開発・販売を行う。
イノシシやシカを中心とした全国の害獣に悩む方々のストレスを軽減出来ないかと研究を重ね、2022年5月からオリジナル製品として流通。
HP : https://gaiju-g.com/
Facebook : https://www.facebook.com/try.tsuruga
メディアへの掲載を活用できるなんて想像もしていなかった
-バイオマス発電の廃液を利用した「臭いで獣害対策をする」製品を手掛けていらっしゃいますが、これまでも関連するお仕事をされてきたのですか?
いいえ、もともとは床材メーカーの開発・営業・企画を15年くらいやって、その後ギフトの会社やインテリア内装店に勤めながら、複業でリゾートホテル会員権の販売をしていました。この頃、ゴルフ場のフェアウェイが、重機で耕されたのかと思うくらいガタガタに荒れているのを目にしたんです。これがイノシシの被害でした。電気柵などで対策はされていたんですが、長年被害がなくならないと聞き、なんとかできないだろうかと思ったことが、今の仕事につながっています。
-今のお仕事はわりと最近始められたのですね。PR塾に入られたきっかけは?
もともとはOEM(他社ブランド製品の製造)での生産で、知人が主体となっていたので、流通も既存の代理店さん任せ。そのため需要も見えず模索状態でしたが、JRに飛び込み営業をしたら効果があったので、もっと広げていきたいと思ったんですよね。
ちょうど商材の仕入れ原料の変更を機に、自分のオリジナル製品化を準備していた時にPR塾のことを知りました。広告を使わずにメディアへの掲載を活用する方法があるとは想像もしていなかったので「その手があったのか!」と思って2021年12月にPR塾に入りました。
-実際に入塾されてみていかがでしたか?
これまでの自分の営業スタイルとは全く違う方法だし、自分が最も苦手としていた文章によるアプローチが基になっているので、最初は正直スムーズに取り組める気がしませんでした。動画を見たり、本講義やアウトプット練習会にはなるべく参加するようしていましたが、なかなか活用できていなかったんです。
プレスリリースを書いたら「伝わる言葉」が明確になった
-そうなんですか?それは意外でした。今ではしっかり活用されていますが、なにか転機はありましたか?
ひとつは、PR設計で『臭いで害獣対策を行う液材』と、製品を一言で表せるようになったことです。そしてもう一つは「プレスリリース」の雛形と、添削でした。プレスリリースは、本当に自分が書いた部分がなくなるんじゃないかと思うくらい添削していただいたおかげで、地元ケーブルテレビと千葉日報に取り上げていただきました。
また、プレスリリースを作成したことで、自分の中でモヤモヤしていた「どういう言葉で伝えたら伝わるか」が明確になって、腑に落ちたんです。電話で説明する時などにも、とても役に立っています。
-その後もたくさんのメディアに取り上げられていますね。
掲載の連鎖は、実は受講生仲間から房日新聞の記者さんを紹介してもらったことがはじまりなんです。そのおかげで館山での実証実験が記事になり、Yahoo!ニュースに転載、そこから日本テレビのnews every.(関東圏)へとつながり、さらに10月には日本農業新聞にも掲載されました。また、英字メディアの記者さんからもお問い合わせをいただいています。まさにPR塾で学んだ通りのことが起きました。
掲載から一週間、電話が鳴り止まなかった
-素晴らしいですね。メディアに掲載されて反響はありましたか?
日本農業新聞に掲載していただいた後、一気に100件を超えるご注文やお問い合わせをいただきました。全国の行政、農業関係者、ゴルフ場の総支配人さんなど、一部メールでしたがほとんどが電話だったので、さまざまな獣害の現状を直接お聞きできたのもとてもありがたかったです。今はお試しで導入していただいている状況なので、結果を見て春から本格的に導入いただけるように展開を考えています。
-注文やお問い合わせが100件以上とは、電話が鳴り止まない状態ですね。驚きました。それだけ全国で被害に悩む方が多いということだと思いますが、敦賀さんが今後叶えたい夢や目標はありますか?
鳥獣被害って数字だけで見ると実は減っているんですよ。それは農業を辞めてしまった人が多かったり、数字に出てこない部分があったりするからなのですが、実際に現場の声を聴いてみると「困っている」「何とかしたい」という方はたくさんいるんですよね。
それを何とかしたいと、3年間かけて素材選定と実験を繰り返した結果、たどり着いたのが生木を使ったバイオマス発電の廃液を利用した獣害対策でした。この自然からの恵みを循環させた製品で、全国の獣害で悩む人を一人でも多く救いたいです。
また、最近はうちの商品を扱いたいと言ってくださる方も出てきています。そういう方たちと組んで幅広く展開したいですし、他の方法も含めて全体的に被害を減らしていけたらと考えています。
なので、実際に使われた方から「イノシシが来なくなった」「助かったよ」と言っていただけることが本当に嬉しくて、励みになっています。
-最後に、入塾を迷われている方にひとこといただけますか?
PR塾のノウハウを活用した結果、とんでもないリターンがくるのだと実感しました。有名な企業の商品でもないのに電話が鳴りやないとか、類似品と比べて値段は高いのに、値引きなしでも「買いたい」と言ってもらえるとか、これまでも自信を持って営業を実践してきましたが、今まで自分がやっていた方法では、こんなに全国から引き合いが来るということはあり得なかったと思います。悩んでいたら、やってみた方がいいですよ。
-鳥獣被害に完璧な対策はないと言われていますが、敦賀さんの『ガーデストPro』で全国の悩める方々が笑顔になる日を楽しみにしています。ありがとうございました。
※2022年11月22日取材当時の情報です。