受講生インタビュー

ブランディング会社にPRを取り入れクライアントに大きく貢献-上野浩二さん

OJT式PR塾受講生の上野浩二さんは、名古屋の会社で関東や中部の企業をブランディングで支える仕事をしています。ブランディングにPRをかけ合わせればクライアントにどのように貢献できるかなど、リアルな実体験を聞かせてくれました。

PROFILE

PRプランナー/ディレクター

1999年、社員数1万人規模の教育関連企業に新卒入社。経営者直轄の制作部署への異動を機にインハウスデザイナーに転身し、グループ内新規事業の販促企画とデザイン、多数の新法人起ち上げに携わる。2016年に独立。プラスディーアンドシー合同会社/上田聰司氏のアシスタントデザイナーとして、企業ブランディングやデザイン経営のコンサルティングに関わりながら、未だ世に知られていない会社や事業に、デザインやPRの力で光を当てていく活動を行っている。

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プラスディーアンドシー合同会社

上野浩二さんのクライアント様「名古屋クラウンホテル」外観
上野さんの会社のクライアント様「名古屋クラウンホテル」

 自社でPRを行うことで、認知から逆算してブランディングできるように

 ―上野さんは名古屋でご活躍されていると伺っています。お仕事についてお聞かせください。

名古屋を拠点に企業さまのブランディングに携わっています。もともとあるコンセプトに企業の事業を当てはめるのではなく、企業の内部から湧き出てくる思いを経営の柱にする“パーパス経営”というものを、社長が20年以上前から行っています。デザインやコンサルティングも行いますが、デザインをしないパターンもありますし、見積もりを出し、納品物を収めて終わりということではなく、まずは会社をどうしたいのか、クライアントさま自ら答えを出していただくようにワークショップなどを設計し、応援しています。そのためクライアントさまとは長いお付き合いをさせていただいています。

PRはされていなかったのですね。

そうですね。企業案件なので、クライアントさまに広報担当者がいる場合が多く、PRが必要な場合でも外部のPRディレクターに依頼していました。ただ、企業が世の中からどう思われるか、世の中とどうつなげていくかという視点から、広報のノウハウとスキルは必要だと感じていました。そして外部にPRを依頼するより自社でできれば、PRから逆算してブランディングが行えるので、より効果的だと思っていたところ、弊社の社長が笹木郁乃さんの書籍を持っていたことがご縁のはじまりですね。

ホテルの従業員向けの研修の様子
ホテルの従業員さま向けの研修も実施

―そうだったんですね。クライアントの名古屋クラウンホテルさんは、多くのメディアに取り上げられていますね。

はい。朝日新聞、中日新聞、中部経済新聞、CBCニュースWeb版などに掲載、東海テレビ、メ~テレで放送されました。名古屋クラウンホテルさまはちょうど50周年なので、コロナ禍で集客が難しい中、ホテルの長所やこだわりを社内外に最大化するためにはどうすればいいか、というご依頼を頂き、数カ月に渡り社員が前向きに働けるためのブランディングを行っていました。その突き詰めたコンセプトが「CROWN_えんむすび」です。名古屋クラウンホテルさまは、ビジネス街にあるのに、温泉が出たり、接客が柔らかい雰囲気だったり、観光とビジネス両方で利用されるアットホームなホテルなんです。今コロナ禍でホテルの経営が難しい中、すべてのホテル利用者さまにとって、いいご縁がある場所にしたいという想いで、社員の皆さんが働いているということを、世の中に伝えていこうと努めています。また今回、50周年で一部改装されましたが、設備だけにとどまらず、コンセプトをお伝えする機会として内覧会を開催し、知事や市長に来ていただけたことは大きな成果でした。

メディア向け内覧会の様子
メディア向け内覧会の様子

クライアントさまに別の切り口を提示してプレスリリースを担当することに

―今回は上野さんの会社でPRもできることになったのですね。

それが実は当初、PRはクライアントの社長と広告代理店さんで行うことになっており、僕はブランディングのプロセスを手伝っていました。最後に、社長と広告代理店の方が作ったプレスリリースを見せていただいた時に、“社員に光を当てたい”という当初のブランディングの目的や内容が発揮されていないと感じ、社長に、別の切り口のリリースを見ていただきたいとお願いしました。ギリギリのタイミングだったので、書く時間は2時間もなかったですね。

―そんなことがあったのですね。

クライアントさまからは、僕のリリースがどうしてこのような構成なのか、元のリリースと僕のリリースでどういった違いが生まれるのか、などの説明を求められました。でもその点はPR塾でしっかり学んでいたので、クライアントさまに納得してもらうことができたと思います。その後は、僕自身もプロとして意見が求められるようになり、明らかに見られ方が変わったと思います。

内覧会の様子。知事や市長も参加
内覧会の様子

―さすがです。広告代理店さんの代わりに上野さんの会社がPRをされたということですか?

そうではないんですよ。ホテルでの内覧会でしたので、運営や仕切りは経験豊富な広告代理店さんにお任せしました。チーム一丸でPRを行えたと思います。

―クライアント様にとって最高のパフォーマンスですね。

だといいですね。内覧会に知事や市長などが来てくださったことや、朝日新聞などに掲載されたPRの成果は、ホテルの法人営業に使っていただけているので、集客にもお役に立てそうでよかったです。

―素晴らしいですね。

僕自身がPR塾で学んだ成果としては、モニターさんを募集してPRを行うことで、PRをしていなかったら出会えていなかったような企業さまや事業主の方たちと出会えています。武者修行のつもりで経験を積みたく、お声がけしているのですが、やはり皆さんPRに困っていると思います。「PRについてちょっと話を聞かせて」と言われることが多くなりました。また、先日も「PRについてだったら話せます」と言ったら、マーケティングのコミュニティーを運営されている方から「ではセミナーをしてください」と依頼され、初めてセミナー講師をしました。いろんな広がりが出てきています。

オンラインで「PRはじめてセミナー」を開講する上野浩二さん
ご自身も他の方のコミュニティでセミナーを開講

メディア交流会でプレゼン出来るということを売りにモニター獲得も!

―それは大きな経験ですね。企業にPRの必要性やPRでできることを説明することは難しくないですか?

それは、毎月のメディア交流会で鍛えていただいています。今のところ皆勤です。毎回必ず違うネタで参加すると決めています。

1分間のプレゼン、資料も必要ですし、それはすごいですね。

モニター獲得に、メディア交流会を使わせていただくこともあります。「今度こういう系統のメディアの方にプレゼンをする機会があるので、紹介させてもらえませんか?」とお声がけすることがあります。そんなお話がきっかけでリリースを書かせてもらえたこともあります。その時は、「メディアにプレゼンしてもらえるのはうれしいけど、プレスリリースを書くのは社内広報がいるから」と断られていたのですが、僕が「メディアへのプレゼンに使わせてほしいので、直近でイベントなどありませんか?」と聞いたら、ちょうどあるとのことで。しかも社内広報は、SNSの運用がメインでメディア・アプローチはしておらず、そもそもリリースも書いていないとわかったので、僕がすぐに書いて、投げ込みにいきました。このように企業さまとの関係性を作るためにも役立っています。

上野浩二さんの会社がデザインしたチラシやノベルティー
ブランディングやデザイン、PRも行う

―メディア交流会をきっかけに、気になる企業にアプローチすることができますね!では最後に上野さんの今後の目標や夢をお聞かせください。

目標は、名古屋クラウンホテルさまをはじめ弊社のクライアントさま、各社の事業コンセプトを整理し、公益性がある情報として世の中に広く出すお手伝いをしていきたいです。もうすぐPR塾を卒業するので、卒業制作として自社にPR事業を作りたいですね。そこで、PR塾の仲間たちにPRのお手伝いをお願いしたいできたらと思っています。僕が1年近く頑張ってこられたのも、個人的に連絡をとり、お話を聞いていただいた先輩方のおかげです。本当に感謝の気持ちでいっぱいで、PR塾の同期や仲間たちとは卒業後もつながっていたいと思います。また、受講生仲間のクライアントさまで、ブランディングに迷うことがあればぜひ一緒にやりたいです。まずはクライアントさまが企業として成長してくれたら嬉しいです。そしてその結果弊社も成長していけるように努めていきます。企業の経営に関わる大事な仕事なので、決して失敗は許されません。PR塾卒業後はさらに気を引き締め頑張っていきます。

企業の土台作りから、それを公に出すまでワンストップで関わる上野さん。これからもご活躍を応援しております。

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